情熱効果あり
主婦である３人は入力業務を哲志先輩と健くんにお願いして、慌ただしく帰って行く。哲志先輩は今日の施錠当番でもある。


私は待合室の掃除をしながら、哲志先輩が終わるのを待っていた。健くんももちろん、まだ残っている。


疲れているはずなのに、なぜか健くんからは鼻歌が聞こえてきた。疲れすぎて、壊れたのかと心配になる。


「よし、終わった！じゃあ、俺は帰りますね。これから、合コンなんで」


なるほど、健くんの機嫌が良かった理由が分かった。合コンの予定があったから、疲れるどころか元気になっていたのだ。


「これから合コン？早速次の恋なの？」


「もちろんですよ。俺も麻衣さんたちに負けないくらい幸せになりたいですからね。頑張ってきますね！じゃ、後はお二人でごゆっくりー」


健くんは意味深な言葉を残して、軽い足取りで帰って行った。

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