情熱効果あり
別にそういう人を毛嫌いしない。好みは人それぞれだと思うから。

でも、男が好きだという男と女の私が付き合うことはやっぱり無理で、別れた。


「そうか、麻衣ちゃんは男運がないんだね」


お兄さんで何かを悟ったように言う。


「あー、そうかもしれないわ。きっとまだ運命の人に会ってないのよ」


勝手に納得するお姉ちゃん。仲の良い夫婦は運命の人に会えたから、今が幸せと言わんばかりにお互い微笑み合う。

だったら、私にも幸せをお裾分けして欲しい。


「とりあえず、準備出来たからその話は後にして…子どもたちと哲志さんを呼んできて」


「はーい」


2階に行く階段を登る。途中まで行くと楽しそうな声が聞こえてきた。

はしゃぐ声はもちろん蓮と蘭だけど、その中に哲志先輩の笑い声が聞こえた。



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