あの人は俺たちの兄だった。

いる・・・ひとりだけ・・・いる


「いるよ・・・俺たちにはもう一人兄弟がいる」

「ぇ、どういうこと梓兄」


無意識にいるといった俺に葎は眉をひそめた

確かにいるんだ、俺たちの兄弟はもう一人

俺たちをいつも助けてくれていた実の兄が


「葎、詳しいことは後で話してやるよ。さ、二人とも今日はもう帰ろう。
それとあんたら、言っとくけど弟たちを侮辱したかりはいずれかえすから覚悟しといたほうがいい」


臣さんはそういって俺たちの手を引いて水族館を後にした
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