あの人は俺たちの兄だった。
「これが俺たちの兄さんだよ。最後にあったのは俺が7歳で葎が5歳、兄さんは13歳の時、兄さんがサヨナラって言った以来何も音沙汰はない。でも・・・兄さんは迎えに来るって言ってくれた」
そうだ、兄さんは迎えに来てくれる
俺たちのことを忘れてなんかいない
「俺のもう一人の兄・・・名前、名前知らないの??」
「うん、知らない。父さんに口止めされたらしくて教えてくれなかった。
ねぇ、臣さん。さっきの言葉、どういう意味?」
さっき臣さんは俺たちを弟といった
あれはいったいそういう意味なんだろ
この人が・・・俺たちの兄さんなのか?
「ごめん、それはまだ言えない。言えるのは、君たちの兄さんも父さんも元気だし、兄さんは君たちを迎えに行くために頑張ってるよ。時が来れば・・・彼も現れる」
「そ・・・っか」
兄さんは元気なんだね
俺たちにした約束を守ろうとしてくれてるんだ
それだけわかれば・・・今はいい