あの人は俺たちの兄だった。
「おい瀧野、お前・・・・そうやって勉強できますってあぴってんのか?あぁ?
うぜーんだよ、てめぇ」
「・・・お前が頭悪いのが悪いんだろ。俺が何したっていうんだよ」
家にいてもできることなんて勉強しかない
他に何でもできるこいつらとは違って・・・俺たちはゲームも遊ぶことすらもできない生ける人形のようなものだ
「こら、新島、瀧野、二人ともやめなさい」
「死ねよてめぇ!」
先生の制する声も気にせず新島と周りのやつは俺を罵倒し、モノを投げてくる
俺はそれを避けるわけでもなくただその場に突っ立った
声を出さずただじっと耐える
しかしそんな俺にイラついたのか周りからの野次が一層うるさくなる
いつもよりひどいそれにうんざりする
先生も先生でいつものように少しあわてている程度で止めようという気はない
あぁ、いつになったら終わるのだろう