あの人は俺たちの兄だった。
「俺は・・・一人のうのうと暮らしてた。俺だけあの家から出て、不自由ない暮らしをしてた。でも、いつか必ず二人をあの家から連れ出したい。
俺自身の力で、だれの力も借りずに俺の力で二人と暮らしたい。
そう決めてた。そのためにはちゃんとした職にも就かないといけないし、学校に通わせるためにも金をためないといけない。そうしてたら・・・今までかかった。
ごめん」
そういって臣さんは頭を下げた
臣さんは俺たちのことをしっかり考えて、今まで頑張ってきたんだ
俺たちを迎えに来るために
あの日の約束を守るために・・・臣さんなりに頑張ってくれてた