不幸を呼ぶ猫。


「裕一!」


語尾にハートマークが見えるような高くなった声に、亜由美は呆れた顔をした。


「昼飯?奈緒は本当、亜由美ちゃんと仲良いね。」

「亜由美は私の親友だもん。ねー、亜由美?」


亜由美は照れ臭そうに笑うと、
ごゆっくりとニタニタ笑いながら二人を残して去って行った。


「亜由美ちゃんに、気を使わせちゃったかな?」

「亜由美は本当、しっかり者で気がきいて、すごいよね。」


奈緒と裕一は、
去っていく亜由美の背中を見つめた。


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