バレンタイン【短編】





こんなはずじゃなかったのに……。




やっぱり私は駄目な奴なんだ……。





ポロポロと涙がこぼれ始める。





彼の身体を起こして保健室に運びたいのに、体力がなくて持ち上げれない。





最低だ。駄目駄目じゃないか。





『うっ……うぅ゛……』





嗚咽が漏れ始めるのを抑えて、手で目を擦った。





こんなことしてちゃ駄目だ。幸い近くにあった職員室に向かって走り始めた。







< 21 / 37 >

この作品をシェア

pagetop