裏の顔


「それじゃ今日はカラオケで盛り上がろうよ!」






はりきって言う弥生に対して私は首を振る。そう言っても私の意見は聞き入れてもらえなかった。






今、私の隣では熱唱してる弥生がいる。そして向かい側には優くん。目線を合わせないようにするのがひと苦労だ。






ひと通り歌い終わった弥生はトイレに行くと言って部屋を出て行ってしまう。慌ててその後を追いかけようと立ち上がった私に彼の低い声が響く。






「なにビビってんの?」






「別に。そんなんじゃないから」






「じゃあ、ここに座ってろって」






「きゃっ…」






腕を掴まれ座らされたのは優くんの隣。慌てて移動しようとするものの力強く握られてて動けない。






「お前さー意識し過ぎてて笑っちまうよ」







クククと肩を揺らして笑う優くん。そんな彼を睨む事しか出来ない私。



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