裏の顔
「あーゆーの止めてもらえるかな」
机に突っ伏したままウジウジ考えていた私の後ろから声をかけられた。ゆっくりと体を起こしごめんなさいと謝る。
「ククク。ひなのそういう所が可愛いよな」
「そんな事で誉められたくない」
「でも俺はそんなひなだから好きなんだよ」
ポンと頭に置かれた手。優くんが前のように優しく微笑んでくれる。
私は少なからずこの笑顔が好きだった。だってこの笑顔からたくさんの勇気をもらえたから。また以前のように笑いかけて欲しい。友達として…。
「私、話があって来たの」
「聞きたくない」
「弥生に何を言ったの?」
「勝手に話を進めるなって」
「私、聞くまで帰らないから!」
「ふーん。じゃあ聞くまで帰るなよ」