不器用恋愛~好きな人は幼なじみ~
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あの後、佐奈からの根気強い提案で、夏休みにどこかへ行こうよって話が進んで。
私、佐奈、悠里、颯真、悠太くんの5人で、新しく開園されたプールへ行くことになった。
ちょうど、悠里のお父さんが、オープン記念の入園割引券を会社から貰ってきてたんだって。
5枚セットだったから、他のみんなも異論なく、行き先はプールへ決定。
だから、わたしと悠里と佐奈の3人で、今日は新しい水着を買いに来たってわけだ。
「悠里ー??まだー??」
試着室の前で待ちかねた佐奈が、きっと水着への着替え中であろう佐奈に声をかける。
「ちょ、ちょっと待って……!!
もうしばらくかかるかも……!」
「はいはーい」
佐奈は私たちの誰よりも早く水着を即決。
その後、私たちの水着の選定員みたいになってるんだ。
「明里、いいの見つかってよかったねー??」
佐奈は試着室の前からわたしの元へ来ると、わたしの手にある水着をにこにこと眺めた。
わたしの手には、しぶしぶビキニタイプの水着がある。
嫌がるわたしを説得…というか、半分くらい脅したような状態で。
「佐奈がこれ以外許してくれなかったんでしょー?
わたしは嫌だって言ったのに…」
「なに言ってんの!
言っとくけど、明里その水着一番似合ってたからね!?
明里が無自覚なだけで、スタイルいいんだから!
見せなきゃ損だよ!?」
「えーー…」
「それにさぁ…」
「え?」
佐奈は意地悪くにやっと笑って。
「悠太くんも喜ぶよ」