不器用恋愛~好きな人は幼なじみ~




ーーーーーーーー……………………




あの後、佐奈からの根気強い提案で、夏休みにどこかへ行こうよって話が進んで。






私、佐奈、悠里、颯真、悠太くんの5人で、新しく開園されたプールへ行くことになった。





ちょうど、悠里のお父さんが、オープン記念の入園割引券を会社から貰ってきてたんだって。





5枚セットだったから、他のみんなも異論なく、行き先はプールへ決定。





だから、わたしと悠里と佐奈の3人で、今日は新しい水着を買いに来たってわけだ。






「悠里ー??まだー??」






試着室の前で待ちかねた佐奈が、きっと水着への着替え中であろう佐奈に声をかける。






「ちょ、ちょっと待って……!!
もうしばらくかかるかも……!」





「はいはーい」






佐奈は私たちの誰よりも早く水着を即決。
その後、私たちの水着の選定員みたいになってるんだ。





「明里、いいの見つかってよかったねー??」





佐奈は試着室の前からわたしの元へ来ると、わたしの手にある水着をにこにこと眺めた。




わたしの手には、しぶしぶビキニタイプの水着がある。
嫌がるわたしを説得…というか、半分くらい脅したような状態で。





「佐奈がこれ以外許してくれなかったんでしょー?
わたしは嫌だって言ったのに…」






「なに言ってんの!
言っとくけど、明里その水着一番似合ってたからね!?
明里が無自覚なだけで、スタイルいいんだから!
見せなきゃ損だよ!?」





「えーー…」




「それにさぁ…」





「え?」




佐奈は意地悪くにやっと笑って。





「悠太くんも喜ぶよ」








< 106 / 190 >

この作品をシェア

pagetop