不器用恋愛~好きな人は幼なじみ~




天然なのか、きっと他の人なら誤解してしまうような言葉を、颯真はあっさりと口に出す。






最近は特に。






「……怒んなよ。」





「……怒ってないし。」





わたしは頬杖をつきながら窓の外に目をやる。







隣から、お菓子の包み紙がこすれる音。







それからーー







狭いバスの中、隣にいる颯真の肘や足がわたしに触れてて。







そこが妙に熱く感じるから……







わたしの気持ちは全く前に進めてない。






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