不器用恋愛~好きな人は幼なじみ~
悠太くんは、わたしをまっすぐ見つめて。
「チェック、似合うよ。
俺、元々その柄、好きだし。」
そう言って、わたしの横を通り過ぎ、一足先を登っていく。
一瞬、なんの事かわからず、キョトンとしていたわたしが、
水着のことかと気づいたときーー。
わたしの顔の温度が、急上昇。
わたしを振り返った悠太くんはーー
「ははっ!」
意地悪く、笑ってた。
「……もうっ……」
「俺さ、待つから。」
「え?」
「明里の気持ちーー待つから。
それは、急かしたりしねぇよ。」
「…………………」
そう言い残すと、悠太くんはまた階段を上がっていく。
わたしは慌てたように、その後を追った。
悠太くんはーー
わたしの心の溝を埋めてくれる。
今までもそう。
きっと、これからもそう。
わたしは……
どんな答えを出すのが、正解なんだろう?