不器用恋愛~好きな人は幼なじみ~





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ーー……




「本当、ビックリしたよもう。

悠太くん、颯真くんを殴っちゃうし。
その颯真くんは、明里がずっと好きだったとか言うし。

明里と悠太くんは、そのままどっか消えちゃうし。」






「ご、ごめん…………」






「ま、見つかってよかったけどさ。」






プールに行ったその翌日。






学校の屋上で、わたしと佐奈はお弁当を広げる。






悠太くんは、委員会があるからとここにはいない。






颯真は、いつものように他の友達に引っ張られ、サッカーコートへ行っていて。





悠里は…………





今日の学校を休んでいる。






「はぁーー……」






悠里が学校を休んでいる理由。






一応、担任には体調不良ということになっていた。






だけど、そうだとは思えないのは、きっと佐奈も同じだったと思う。





「べつにあんたが悪いとかじゃないと思うよ。」





「……………………」





「悠里の気持ちが颯真に届かなかったのも、
あんたのせいじゃない。」





「………そんな風に、思えないよ。」





「じゃぁ、なに?

あんた達両想いなのに、颯真の気持ちを無下にするの?」





「……………………」





「それって、全然優しくないよ。」





「…………悠里には」





「ん?」






「もう一度、話をするつもり。

悠里のことも気になるんだけど、それ以上に引っ掛かってるのがーー」






「……………………」





「……悠太くんのこと。」











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