不器用恋愛～好きな人は幼なじみ～

「ちょっと颯真くん！わたしの分は！？」



「あー…佐奈の分もうねぇわ。
忘れてた。わりぃな！！」



「なにそれひっどい！！」



「なんでお前はそんなんなのに
女子にモテるんだろうなぁ…。
俺のほうがよっぽど……」



「はぁ？なにいってんだよ悠太。」



そんな会話が、どんどん遠くに離れていく。



気づけば、もう颯真達の姿は、ずっと先で待っていた女の子達と一緒になってた。



「颯真くんてさー、やっぱ明里に優しいよねー。」



「……幼馴染み、だからでしょ。」



「そうかなぁ……？
ねぇ、告っちゃえば？」



それが出来たら苦労しないのに。



わたしが否定の意味でため息をついたら、
佐奈のげっそりした視線が突き刺さった。