不器用恋愛~好きな人は幼なじみ~



ーーーーー…………



「ねぇ、そっちのじゃがいも取って!」



「お鍋に火いれるよー?」



昼時、グループに分かれての昼食作り。



山登りでへとへとなのに、
まさかの飯盒水産。
これも、クラスメイトとの交流の場だとか。
まぁ、それはそうだけどさ。



わたしとしては、軽いサンドウィッチとかが
嬉しかったところだけど。



「明里!にんじん早く切らないと!
鍋あったまるよー!」



「はーい……」



自然と手順を取り仕切る役割となった佐奈が
手の止まっているわたしに喝を入れた。



昼食メニューはカレー。



「明里ちゃん、洗ったにんじん、
あたしが切っていこうか?」



「え?あ、ありがとう!」



いつの間にか手が空いたのか、
お手伝いをかりでてくれたのは、
同じグループになった上原悠里-ウエハラユウリ-。



ふわっとしたショートヘアーがかわいい。



この昼食作りで始めて言葉を交わした女の子。


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