不器用恋愛~好きな人は幼なじみ~
女の子達が笑ってタオルとスポーツドリンクを颯真達に渡してる。
笑顔でもらったタオルを首にかけると、少し手を振るとまたコートに戻っていった。
「あれ違うクラスだよね。
モテるんだねー。颯真君って。」
「知らない。偶然じゃないの?」
颯真たちに背を向けて、わたしはまたお弁当を口に運ぶ。
玉子焼きに春巻きにミートボール。
わたしの好きなものばっかりなのに。
いつもみたいにおいしいと感じない。
「あの調子じゃ、颯真君きっと彼女できるよ。」
「そうだね。
もう高2だし…しょうがないよ。」
「しょうがないって……
ほんっとに明里は素直じゃないんだから。」