不器用恋愛~好きな人は幼なじみ~
「俺、明里を笑わせるよ」



―――――――……………



「でも悠太くん、本当に颯真の家に行かなくてよかったの?」




わたしのせいかと思うと、やっぱり申し訳なく感じて悠太くんに問いかける。





そんなわたしに、悠太くんは微笑んだ。





「いいよいいよ。
急ぎの用事でもねーし、それに……」





「…………?」





急に言葉を止めた悠太くんを不思議に思い見上げると、彼はどこか気まずそうに苦笑いを浮かべながらわたしを見ている。




そしてーー……




「なんか、悠里と約束があるから、長居はさせてやれねーぞって言ってたしな。」





「…あぁー…うん。そっか…。」






思わず視線を落とした先には、豪雨のせいで水溜まりの多い道路。





「……気になる?」





この前もわたしに問いかけた、この質問。





今までの積み重ねで心も少し強くなったのかーー
わたしは、苦笑いで悠太くんの脇腹を叩いた。




「意地の悪い質問。」




「…はは。だよな。ごめん。」





そんなの………




気になるに決まってるよ。



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