如月 蜜さんのレビュー一覧
昨夜遅くに少しだけ、と、ページをめくる。 少しだけ、の、つもりが、どこまで読んでも、止められない。 次から次へと仕掛けられる伏線の着地先が気になって、ぞくぞくしながらも強烈に惹かれるのを止められないダークヒーローの行く末が気になって 気付けば夢中でページをめくり、最後のページで 私も主人公と同じ、気持ちになった。 『会いたい…』 ……と。 構成力、文章力、キャラクターの魅力と、本当に素晴らしい作品でした。 目を覆いたくなるシーンでは思わず顔を歪めてしまうし、ホッとするシーンでは私も大きく息を吐いていました。 ここまで『体感』出来る作品とは、中々出会えません。 ぜひ読んでみて下さい。ページが止められない程の魅力的な作品が、ここにあります。
私の大好きな作品『記憶-砂漠の花-』の番外編です。 まず表紙で一生懸命自己主張をしている黒ねこのタビちゃんの物語、これがもう、本当に可愛い。 自慢の白い靴下部分が泥で汚れて、それを気にするところなんてもう、ねこ好きにはたまらない可愛さです。それと共に、本編では読者が知りえなかったあの人とあの人のあんな会話や、あの人達との出逢いの時の今思えば納得のシーンの裏話など…記憶ファンにはたまらない作品です。 そしてもう1つの--淡い記憶--本編を読んでもう数年経つのですが、読んでいる途中から胸が苦しく、せつなくなりました。 もんこさんの作品のキャラクターは、この世のどこかに存在しているのではないかと思うのです。心理描写が素晴らしくて、胸が痛くなる程です。 オトナが楽しめるファンタジーが此処にあります。まずは本編に、お出かけ下さいませ。
ああ、なんて可愛く、なんて優しく、なんて幸せになれるお話でしょう。 この童話は大人のアナタにも もしかしたら可愛いお子さまがいるアナタにも 今まさに恋人とまたね、のお別れをして、次に会う日を指折り数えながら帰宅したアナタにもオススメです。 こんな童話があれば疲れて帰って来た夜も心がふんわりするし 私が子供ならば寝かしつけのご本に選ぶ筈 大切な人を想って眠れない夜に開けば、次に会える日迄の自分磨きに力が入るでしょう。 そんな都合の良いお話がある筈ないじゃない なんて、思ったアナタにも オススメします。 素敵な作品です。
こちらはシリーズ作品の2番めの物語です。 1作めから楽しんでいただくのがオススメですが、こちらからでも大丈夫、素敵な胸キュンストーリーが待っています。 何と言っても1作めよりパワーアップしているのが素敵男子 ハチミツスマイルのキュートな彼に、少しつんとした態度が気になる彼 そして図書室には素敵な先輩 主人公は一途ですが読んでいるコチラはドキドキが止まりません。 今回登場するキャラクターが増えていますがそれぞれ魅力的で 絆や友情も感じられる素敵なお話でした。 凍った雪道や寒さを感じる表現が女性らしくて溜息がでます。 胸キュンしたいアナタ、優しい文章が読みたいアナタに、オススメします。
短い作品の中にかなりピリリと香辛料がきいています。 会話中心の作品という事と、作者さまの技量でショートショートらしくさらりと読めますが そこかしこに思わずにやりとしてしまう様なネタが仕込まれております。 もしかしたら好みの分かれる作品かもしれませんが この作品を楽しむ事が出来るのが大人の余裕というヤツかもしれませんよ? 最後のオチも、素敵です。
パンダオサコさんの書くお話を読むといつも 普段表には出さない心の裏側を見透かされている様な気持ちになる。 もしかして、私も、そして、あなたも、知らず知らずの内に、そちら側の人間になってはいないだろうか。 昨日、会社の更衣室で。今日、携帯の画面の中で。 けれどこの童話は悪人探しの為に書かれた訳ではない筈だ。 ではパンダオサコさんが伝えたかった事は何なのか? それは、あなた自身に考えてみてほしい。 夕食後のひとときに オトナの道徳の時間を、ぜひ。
このお話はぜひ 『クロがないた日』を読んでからページを開いていただきたい。 秋深い週末の夜、オトナ女子が眠る前に読むにはぴったりな二冊の童話です。 ドキドキではなく、トクトクと 優しい痛みが、しみてきます。 絶対の絶対にオススメですが、明日とっておきのデートの約束がある方には残念ですがオススメしません。 二冊読んだら 間違いなく、ええ、目がはれます。 今回レビューを書く為に『クロがないた日』から読み返しましたが 結末を解っていてもぼろ泣きです。 ですから 今夜泣いても大丈夫な『アナタ』に限定で オススメします。
耳をそばだて、目をこらし、私達はあの日の悲鳴を聞き、嘆きを聞き、黒煙を見つめるべきだ。 そしてその記憶を、未来へと語り続けるべきなのだ。 ハラグロさんの紡ぐお話は、いつも優しくて優しくて、切なくて、あたたかい。 恋愛小説じゃなくても、こんなにも素敵な作品が野いちごにはあるのです。 夏休み中の学生さん達にも、ぜひ読んでほしい作品です。
ちょっとね、小石を蹴りたくなった時とかに読んでいただきたい。 目の前で電車のドアが閉まってしまった時とか 朝食の目玉焼きが、上手に焼けなかった時とかね。 落ち着いて深呼吸をしてから、このお話を開いてみてね? ページを閉じる頃には ほら、すこしだけ 『しあわせ』 その先はきっと 『アナタ次第』
甘過ぎるのは苦手。 嫌いではなくて、苦手。 でもすっぱ過ぎるのもちょっと困るかな。 酸味の中に甘さが広がる、そうね、そんな感じが理想。 でもまあ好みは人それぞれで。誰も自分以外の『一番』は決められないのです。 だからこそ お互いが『大切』だという奇跡に祈らずにはおれません。 ええ 『みかん』のお話です。
もしかすると 今夜もどこかでこんな物語が綴られているのかもしれない。 そして次にそんな経験をするのは 私かもしれないし、アナタかもしれない。 その行動を その仕草を 覚えていられたら また未来は、変わっていたのかもしれない。 二階で眠っている白猫を 無性に撫でたくなった。 大人に憧れる学生さんにも、大人でありながら恋愛の痛みを繰り返しているナイーブなアナタにも おすすめします。
突然訪れる奇跡を運命と呼ぶのだろうか。 この作品の主人公、ユキは、多分、私達の身近にいる、男の子だ(社会人なので男の人の方が適切かもしれない) 芸能人や、御曹司や、社長でなく。生徒会長や、委員長や、オレ様でもない。どちらかと言うとつつましく生活している、決して、派手ではない、けれど、魅力的な男の子。 だから彼は私達と同じように、恋愛や会社で失敗したりもする。けれど、そんな彼の良さを知っている人は割と側にもいたりして隠れモテキャラとして読み手の心をドキドキさせてくれる。 そして、そんな彼が受けた、一件の間違い電話。 そこから物語は始まり、その謎が解けた時に、ユキと同様に、私達の心は鷲掴みにされるのだ。 この素敵な小説に。 クリスマスの為に綴られた、とても素敵な作品です。よくある恋愛ものとは少し違いますよ。 どうぞ、お楽しみください。
時々、発した言葉に後悔する つい、カッとなって とか 何だか面倒くさくて とか そんなくだらない理由で、言葉を粗末にしてしまう。 後悔したなら謝れば良いのに、相手が大切な人である程それが難しかったりして 自分でも、訳が解らない。でも、このままだとダメになる。 −−−そんな時、ぜひこの短編を読んでみてほしいと思う。 きっと大切な人に、素直になれる筈だから。
大切なキミに、たくさんのありがとうと祈りの言葉を。 この作品に綴られた言葉の全てに、ハラグロさんの想いを感じました。 ただ文字を書き散らすのではなく、心から溢れた想いをすくって大切に綴ると 言葉は命をもち 温度を持ち こんなにも、読む人の胸に響くのです。 ある言葉はツキリと ある言葉はフワリと。 青く広がる空がどこまでも見渡せるような 透明感のある優しい詩集です。 キモチが尖っていたりココロが濁っている時に開くと 明日の空の色が きっと、変わります。
ほんの5分 いや、3分もかからないかもしれないこの小さな物語を、ぜひアナタに読んでほしい。 切ない話だとか温かい話だとか 私には、説明出来ないから。 この物語の答はきっと アナタの心の中にしか、ない筈だから。
時々、全てが嫌になる。 そんな時、ふと、全てを捨ててどこかでやり直せたらと思う。 そんな度胸もないクセに。 大切に想ってくれる家族がいて、友人がいて、そんな事を想う私は我侭な子供なのかもしれない。 けれど、きっと誰にでも『気の迷い』はあるし その『気の迷い』で命を落とす人もいるのだと思う。 人は、弱く儚いもの。 けれど、強く逞しいもの。 もう歩けないかもしれない・・・そうアナタが思った時に出逢えるのが、この作品の主人公のような人だといい。 血の繋がりや一緒に過ごした時間の長さも大切だけど 信じられる相手は、弱音をはける相手は 今隣にいる人ではなくても、良いのかもしれない。 疲れている少年少女 溜息がちな社会人におすすめ。 美しい風景描写にも癒されます。
二度読みをおすすめします。 一度目は後半の疾走感を楽しむ為に。 そして二度目は愛すべきキャラクターの人間ドラマを感じる為に。 私たちが普段何気なくコミュニケーションの方法として会話に使っている『声』を武器として戦う『音力』 親しみやすいキャラクターのはずむ会話に導かれ、気がつけば凄まじい戦闘シーンに読者は引きずり込まれている。 幾つかの伏線にホッとしたりビクッとしたり ラストでは思わず『ああ』と声を洩らす程にのめり込んでいました。 最近ニュースで耳にする嫌な話題を彷彿させるシーンなどもあり 『ロ包 ロ孝』というひとつの作品の中のリアリティに唸ります。 ぜひ読んで下さい。 ぜひ。
例えば あの人がホシイという気持ち。 その想いの理由を、アナタは答えられるだろうか。 純粋に『すきだから』と言える人は、一体どれ位いるのだろう。 あの人が『すき』だからほしい。 あの人を『自分だけのモノにしたい』からほしい。 あの人を『他の誰にも渡したくないから』ほしい。 もしかして私のしている恋愛は 『執着』かもしれない。 軽く読んでも深く読んでも楽しめる一作です。 さりげなく心を抉る描写が魅力。
オンナノコにオススメ。 もう絶対オススメ。 タイトル通りの素敵な作品なんですよ。 中でも今の私が一番オススメなのは『チュッ』です。 大切なダーリンがいるアナタはぜひこちらから☆ 現在片思い中、恋愛お休み中のアナタ そして 大好きな親友がいるアナタに読んでほしい詩もあります。 ほんとに、愛ある詩集です。
開かれるかもしれない じゅりさんの大切な仲間ばかりが集まるお食事会。 このお話を読むと、じゅりさんがどれだけあたたかい目で人を見ているのかが解ります。 まだまだ寒い日もあるけれど 心があたたかくなりました。