如月 蜜さんのレビュー一覧
不思議な不思議な話。 少し怖くもあり 可笑しくもあり 私は1日1話ずつ楽しませていただきました。 ラストページには意外な結末が待っております。 オススメ。
恋愛のマニュアル本はあるけれど 学校で恋愛の仕方は教えてくれない。 保険体育の授業はあっても、胸のときめき方や、傷ついた時の立ち直り方は、誰も教えてくれないのだ。 真面目で正義感の強い主人公は作者のらずさんにも自分にも見え(ずうずうしくてすみません) そうそう、そうなのよね と、頷きながらの完読。 年齢を重ねた分だけの臆病な恋愛観と、それに反比例するかのような仕事への責任感。 野いちごの大人読者の皆さんになら 絶対に解っていただけるリアルがここにあります。 少し特殊に思える設定を自然に組み込み物語を読ませる構成力がうらやましい。 素敵なお話でした。
私の下唇の内側に 出来ているのです、口内炎が。 ええ 症状的にはステージ2(ツー)でしょうか←詳細は『口内炎バトル』でご確認下さいませ。 ステージ4(フォー)にならない内に、薬局に行って来ます。 ポンポンと跳ねるような会話は上質なコントを聞いているよう。 キャラクターもそれぞれ、味のある良い性格をしております。 大変面白く読ませていただきました。 ぜひ一気読みして下さい。 オススメです。
男子高校生の目線で書かれた作品です。 気の弱い主人公がすきになったのは担任の先生。 もう少し年齢を重ねたら、きっと大した年の差ではないのです。 けれど『生徒』と『先生』という関係が この恋心をより切ないモノにかえていく。 完結していますが、その後の展開も、読んでみたい。 続編を期待したい、作品です。
この作品は 『漆黒のイカロス』の続編です。 ・・・が、この一作だけでも充分、ルイさんの世界を堪能する事が出来る。 我が身を照らす月に焦がれ、脅え 未だ消えない後悔に涙を流す。 その胸に抱き止められなかった彼女から『生まれた』娘を抱きしめながら・・・ 人生の中に鈍く輝く、灰色のドラマ。 その一瞬をルイさんは余すことなく描ききる。 すごい。
このお話は全章を通して、作者が日常で使う関西弁で書かれている。 その為だろうか 今までのじゅりさんの作品よりも さらに、強い 『想い』を感じながら読む事が出来た。 それは、大切な作品への、いとおしいキャラクターへの、そして、私たち、読者への。 居心地の良い言葉だけでなく 時にくすぐったくも思えるリアルな関西弁。 一途な主人公を、ついつい応援したくなります。
子供の為の童話だとか 大人の為の童話だとか 教訓を入れるべきだとか 入れないべきだとか もしかすると どうでも良いのかもしれない。 子供が読もうと、大人が読もうと 面白いものは面白いし そのお話から何を感じ、何を学ぶかは 個人個人で違うのだから。 面白いものは誰が読んでも面白いし 良いものは、誰が読んでも良いのだから。 このお話は、私の家の本棚にも置いておきたい。 可愛くて不思議で 少しだけ、ブラック。
『私の彼氏』はミステリージャンルの作品だ。 そして、この作品は、間違いなくミステリー小説だ。 するするとページを捲りたくなる真理子さん独特の文章の中には これでもかと言う程の読者サービスが散りばめられている。 登場人物の名前やテナントの名前も親しみがあり、新たな名前を見つける度にちょっと得した気分にもなるし。 けれど、そんな雰囲気に誘われて ページを進めたいあまりに急いで読んだりしてはいけない。 だってこの作品は、ミステリー小説なのだから。 作者である真理子さんは、私たちを楽しませる方法を知っている。 その楽しみを最大限に味わえるか、そうでないかは 私たち次第だ。 見え隠れする伏線にどんでん返し。 かなりしっかり読んでいたつもりの私は しっかり騙されました。 自信のある方、どうぞ、真理子さんワールドへ。
1000文字の中で 私は何が綴れるだろう。 1000文字の中で アナタは何を、綴るのだろう。 『陽炎』のような大人の哀愁さえ感じられる作品もあれば 『おねつ』のような絵本にしてしまいたい作品もある。 1000頁を越える長編より 1000文字で語られる物語を読みたい時がある。 忙しい社会人の皆様に 通学途中の学生さんに 家事の合間の奥様方に 就活中で気がはっている、皆様にも。 ほんの数分の、ココロの旅へ。
『実話』を執筆するのは難しい。 時に自分を叱り、時に責め、時に、慰めながら、過去の、そして今の記憶を抉っていくのだ。 この作品が更新される度に、作者が今幸せでいるかどうかが気になりページを捲っていた。 最後に決断をした彼女の今後が、笑顔の多い毎日になる事を願っている。
女性は感覚的にものを捉えるイキモノらしい。 予感、直感、第六感。 理屈や推理ではなく 肌で、匂いで感じる『何か』 この作品はまさに 『感覚的』なものを追って綴られたように思う。 何を感じるかは、読み手の『感覚』次第かもしれない。
六角形の雪の結晶、六花-りっか- その結晶に 想いをのせたような 想いを込めたような 静かに優しい詩集です。 降り始める雪は時間をかけて路面を冷やし、少しずつ重なり合い白く街を染めてゆく。 あなたが待つ街も、わたしがゆく街も。 雪がとけた後にも ちゃんと未来がある。 テレビを消して、音楽を消して 音読してみて下さいませ。 やわらかな言葉が、美しいです。
クリスマスを恋人と過ごしたい。 そう思っているのは、何も女子だけの話ではない。 男子だって、可愛い彼女と素敵なクリスマスを過ごしたいと夢見ている・・・時々、過剰に。 司と優の周りに現れるオンナノコの態度や台詞が秀逸です。 もしかしたらアナタも、言った事があるかもしれません。 クリスマスのお話ではありますが、可愛いコメディとして、年明けにお楽しみ下さいませ。
難しいコトを難しく書くよりも、簡単に書く方が難しい。 この作品は、肩の力を抜いて 楽しみながら、読むことの出来る詩集だと思う。 どの詩を読んでも、最後の数行で ホッとしたり、クスッと笑えたり、元気がもらえたりする。 どの詩を読んでも、じんわりと、あったかい。 ジリジリと燃えるのではなく じんわりと。 それはこの作品が読む人を選ばない、懐の深さから生まれているのかもしれない。 個人的に 『良く頑張った』でジンと来て 『君の愛でいいのに』でキュンと来た。
もしかしたら自分より 大切なひとがいる。 もしかしたら自分より いとおしいひとがいる。 なのに。 私たち人間は 同じ言語を話し、理解しあう術を持っているというのに 抱き合う事が出来るというのに 時に争い、お互いを傷つける。 それでは誰も幸せになれない事を 知っている筈なのに。 この作品の中のヤマアラシは、白ウサギは 私の良く知る『あの人』かもしれない。 いや、それとも、私自身。 大切なひとをあいする時、守りたい時 私は何が出来るだろう? ハラグロさんの作品は いつも心に優しさと ほんの少しの爪跡を残していく。 だからこそ 爪跡が消える頃にもう一度 ページを捲りたくなるのだ。
そうそうそう。 友達とかに送るメールは『何も気にせずに』送れるれるのに どうして相手が 『すきな人』だとこんなにも緊張してしまうのだろう。 文章を考え文字を打ち込み、誤字脱字がないか、失礼な事は書いてないか、もしかして生意気にとられちゃったりしないでしょうね? なんて、余計な事まで心配したりして 勇気を出して心臓のバクバクを我慢しながら送信ボタンを押したらベッドの上で恥ずかしくなってゴロゴロ☆ これ、乙女のお約束。 純度100%の、可愛い恋愛物語。 素敵です。
不器用なわたし達は 誰にでも良い顔をするクセに いちばん大切な人に限って 傷つけたり 困らせたりすることがある。 伝えたいのは 華美装飾された贅沢な言葉でなく 毎日の生活の中でこそ生まれるシンプルな言葉。 熱く燃えるような恋愛も素敵ですが じんわりと暖かい、冬の朝のお布団の中のような恋愛も素敵です。 隣にいる大切な人に やさしい言葉を伝えたくなります。
大好きな人の願いを叶える為ならば どんな事でも頑張るよ。 黒い服来て夜中にコッソリ出かけてみせるよ。 友達だって自慢の駿足でまいてみせるよ。 ベタな名前の先生だって、大丈夫。探し出してみせる! だって、あなたがすきだから。 個性的であたたかいキャラクターに囲まれた主人公ことねの一途な想いは 自分の為ではなく 大好きな人の為に生まれています。 それはもう、ひたすらに、純粋に。 タイトル『恋しちゃダメですかっ?』略して『恋ちゃ』 一途なことねの恋、応援してあげて下さい。
恋をすると 自分がこんなにも弱く こんなにも狡く こんなにも卑怯である事を知る。 そして こんなにも強く こんなにも清く こんなにも真摯である事を…… この作品を読むと切なくなるのは 言葉ひとつ 文字ひとつに、嘘がないから。 いとおしく、抱きしめたいほど大切な作品です。 誰かに恋をしている方、必見です。
辛い時に 『辛いなら言って?』 そう言われても 何も、話せない時がある。 何も、話したくない時がある。 まだまだ、自分の中で整理がつかなくて 訳が解らないから辛いのに 今欲しいのは その『優しさ』じゃない。 つつかず、騒がず ただココロを込めて 相手の為に祈る そんな『優しさ』こそ 必要な時があるのです。 でも、時に 正面から泣きたい時は 腕を掴んで引き寄せて 甘えさせて下さい。 そんな言葉が浮かんでくる 素敵なポエムの世界です。