高校二年生の春、あなたと出会った。 『僕はきみを知っている』 その言葉とともに私の前に現れた彼は、 アイドルを目指して活動する 学校一の人気者でした。 周囲にうまく馴染めない私を 何かと助けてくれる彼。 『僕はきみの味方だ』と言って いつも励ましてくれる彼。 ずっと一緒にいたい、 そう思い始めていたのに…… 彼には私に隠している 大きな秘密があって。 『約束してほしい。この先なにがあっても 夢から逃げないこと』 あなたは私にたくさんのものをくれたのに、 私はあなたに何かできていたのかな…… あなたと過ごした夏を、 私は絶対に忘れないよ。

リナリアの咲く季節。 切なげな先輩の横顔に、 生まれて初めて一目惚れをした。 美化委員で優しくて、 花が好きな先輩。 知れば知るほど、想いは募っていった。 でもね、 「……もし、俺のことを想ってくれてるのなら、 俺はその想いには応えられないよ」 「知ってると思うけど、 ずっと想ってる人がいるんだ」 先輩には長年想い続けている人がいて。 ……だとしても、 先輩のことが好きなんです。 ……叶わない恋だとしても、 先輩の横顔を、 ただ近くで見ていたいんです。

『必ず戻ってくる。 そしたら奈央を迎えに行く。約束する』 そう言っていなくなった幼なじみの遥が、 七年ぶりに私の前に戻ってきた。 素朴で目立たない少年だった彼は、 いつの間にか王子様みたいに 人気者になってしまっていた。 遥を遠い存在に感じ、 昔みたいな関係には戻れないと 落ち込む奈央。 ……でも、 『会わないうちに、綺麗になったんだな』 『七年ぶりに奈央を見つけた日から ずっと、そう思ってた』 そんなふうに無意識にドキドキさせられて。 ピュアな初恋すれ違いラブストーリー。 不器用な二人の恋の行方は……

『ほんとお前ってどうしようもないな』 『なに、俺の恋愛事情気になってんの？』 意地悪で悪魔みたいな同級生、柳瀬陽真。 『あんな状況なのに、 黙って通り過ぎることなんてできないよ』 『いつでも助けに来るからさ』 危機的状況を救ってくれた 王子のようにスマートな先輩、久野幸人。 出会ったときからずっと 久野先輩が好きなはずなのに…… 『なにかあったら守ってやる』 『俺はいつでも、お前の味方だから』 意地悪なくせに、 ときどき優しい柳瀬にドキドキさせられて。 二人の間で揺れ動く、 ピュアでちょっと鈍感な女の子の恋物語。 私が好きな人っていったい……