【もう、わたしに近づかないで】 　 　だって、わたしは魔女だから 　魔女は災いをよんで、みんなを不幸にする 　そう思ってたのに…… 「なんかさ～、カナ、おれのこと避けてない？ 　さびしいんですけど」 　そう、リヒトくんが言うから 　一緒にいても、いいのかなって思っちゃうんだ 【わたしは、リヒトくんを友だちだと思ってる 　友だちを、不幸にしたくない】 「でもな、カナ。 おれも、友だちだから、カナと一緒にいたくて カナを幸せにしてあげたいんだ」 互いにゆずれない思い その思いが、キセキをおこす 「大丈夫。さあ、一緒に」 「愛を、歌おう」 　すべてを許し、包みこんでくれるような穏やかな声色 　愛 　愛を、歌う 　……ああ、幸せだ

とある秘密を抱えるわたし…… 「わたしの名前は……。えーと、その、あの……」 「エート・ソノ・アノ……、というのか？」 　……もう、これっきゃない！ 「はい、そうです！　エートとお呼びください！」 冒険者がホンモノのダンジョンへ行く前に、 練習でおとずれる「お試しダンジョン」 そこでの管理人としてのお仕事は、 モンスターとのつきあいや、 ダンジョン内のお掃除、はては、ゴーレムづくりまで！？ おれ様イケメン管理人、ヴァンと一緒に、 エートがダンジョンを駆けまわる！ 「よし、エート。 覚悟は決まったようだな。 じゃあ、あとはおれの命令にひたすら従え。 そうすりゃ死ぬことはねーよ。 たぶん」 「たぶん」って…… 不吉なこと言わないでよ、ヴァン！ さあ！ アナタも、ダンジョン・マンションの管理人になってみませんか？ ☆☆☆ オマケの１２．５章は キャラの性格や文体の雰囲気を知る 『試し読み』としても読めます が、 やはり１章から読むことをオススメします……！ ☆☆☆ ※こちらの作品は、アルファポリスさまにも投稿しています ※2023/06/09 完結しました！ 読んでくださった、すべての方に感謝します