お互いがいれば、この楽園さえも越えて。 この手をつないでどこまでもいける――そんな気がした。 工藤　清流（くどう　せいる）　24歳 3月に大学を卒業したものの就活難航中 × 加賀城　洸（かがしろ　たける）31歳 維城商事創業者一族の御曹司 ―――――＊――――― 中学のときに両親を亡くして以来、 叔母夫婦に引き取られて育った清流。 訳あって大学を休学した影響で 就職活動が上手くいかず、 お見合い結婚をするよう 叔母夫婦から言い渡されてしまう。 そしてお見合い当日。 清流の窮地から救ってくれたのは、 以前海外旅行先で助けてもらった 維城商事の御曹司、洸だった。 出世と女除けのために とりあえずの結婚を望む洸。 就職の面倒をみる見返りにと 強引に話を進めようとするも、 清流は「絶対結婚はしない」と反発する。 試用期間六ヶ月を条件に 一つ屋根の下で暮らすことになった二人。 少しずつ距離が縮まっていくかに思えたが、 清流の『秘密』を知る者が忍び寄り――― ―――――＊――――― この作品は作者の創作でありフィクションです。 こちらの作品はエブリスタにも掲載しています。 since.12.15～

こちらはマンガシナリオになります。 「第6回noicomiマンガシナリオ大賞」にエントリーしています。 姫宮　ゆつぎ（17）　ひめみや　ゆつぎ 高校二年。目立つ容姿と、過去のトラウマにより周囲とうまくコミュニケーションが取れないことがコンプレックス。 消極的かつネガティブだが根はまっすぐな性格。 長い黒髪、ひざ下長めのスカートとあえて地味な格好をしている。 夏目　律（17）　なつめ　りつ 高校二年。眉目秀麗な生徒会長。 成績優秀でスポーツ万能、クラスだけでなく学校の中心的存在。 前向きでポジティブな性格。 ある出来事をきっかけに、ゆつぎに『偽装恋人』を持ちかける。

第９回ベリーズカフェ短編小説コンテストにて最優秀賞をいただきました！ ありがとうございました！！ 「アンゼリカ……やっと見つけた」 アンゼリカ・ヴラディカ（18） 元男爵令嬢。 闇オークションで売られたところを テオドールによって助けられる形で買われる。 心因性の記憶喪失で子どもの頃の記憶がない。 テオドール・ルブランシュ（22） スーデリア国バロンフォード公爵。 絶大なる地位と権力を持つ三大公爵家の当主。 8年前に偶然出会ったアンゼリカに一目ぼれして以来、 その行方をずっと探していた。 ******* 「愛してるよアンゼリカ。もう二度とこの手を離したりしないからね」 そう言って私の手を恭しく持ち上げた。 そして手のひらにそっと口づけを落とされると、 触れられた場所は途端に熱を持ち私の体は甘く震えた。 もう、この愛からは逃げられない―――