長月イチカさんのレビュー一覧
生も死も愛も、ひとによって価値観が異なり、 それを押し付けることや説くことは決してできない。 だけどこの作品からは、確かにそれを感じる。 ひとを好きになるということ。愛するということ。 そのいくつもの答えが、登場人物たちを通して語りかける。 待つのも、 探し求めるのも、 忘れるのも、 受け入れるのも、 別のカタチでのこすのも。 それらすべてが誰かの正解であり不正解で。 そしてたったひとりにとっての真実でもある。 だけど思うのは、世界はきっとひとりでは、生き難いということ。 おそらく語るより読んでもらった方が良い。 たぶん愛や生や死とは、他人に説かれるよりも自分で感じてはじめてわかるものだと思うから。 そこに初めて、自分だけの答えを見つけられるのかもしれない。 胸に強く迫る作品。 ぜひ、ご一読。
甘いだけじゃない。 夢見るだけじゃ、大人になれない。 だけどきっと夢見る心をなくしたら、女の子じゃいられなくなるんじゃないかと思う。 きっといつまでも、誰の中にも。 この心は持っているはず。 夢みる女の子は、誰だってお姫さま。 憧れている。待っている。 ヒミツの場所での七色の光の中 特別な瞬間は、きっと深く胸に息づいている。 ロマンチックなシーンが目に浮かぶようで印象的で ときめく心、きゅんきゅん感じます! それはきっと、ほろ苦さも知った大人だからこそ。 ロマンチックな甘さとドラマチックなスパイスが魅力的な作品です。 あなたも味わってみてください。 ぜひ、ご一読。
その恋は、要注意。 なぜなら命を危ぶまれるほど、キケンな恋だから。 冗談抜きに。 カノジョは恋すると、死んでしまいそうになるのだ。 だけどカレはそれでも、追いかけたくなった。恋をして。 愛を知らず、恋を知った。 恋しか要らず、愛を捨てた。 噛み合わない、すれ違う、上手くいかないふたりの想い。 全身全霊の、恋 それは、すべてを捧げる恋だった。 ひたむきな恋に、少し曲がった愛情 でもきっとそれが、溶けて絡み合って、新しい形を、生み出すのかも。 笑って泣けてハラハラして そして恋がしたくなる。 そしてチョコレートを美味しく食べれることに感謝したくなる、最高の作品。 ぜひ、ご一読
失いたくない、その一心で しがみついて、縛り付けて いつからこの想いが、まるで錘みたいになってしまったのだろう ただ、ただ、好きなだけなのに。 恋を恋として受け入れることが 受け入れてもらうことが ただ恋をするということが、むずかしくて。 まるで水中でもがいているみたいに苦しい 傍に居るのにいつもどこか寂しい。 文章から広がる世界観が、とにかく繊細で鮮やかで、ひきこまれました。 優しいのに痛々しくて、揺ぎないのに不安定で。 祈るように、読み続けたふたりの物語。 胸がぎゅっと捕まれる、美しい作品だと思いました。 それはまるで、水槽の中の金魚になって、ふたりの行く末を見守っているような。 この世界勘が、ふたりの赤が、今でも焼き付いて離れません。 ぜひ、ご一読
本当の自分を押し隠して 強がりや虚勢は板について 上手く馴染んではみ出さないように 周りにも自分にもつく嘘は 生きていく上では必要なこと だけど時折ふと足元をすくうように 孤独に胸を掴まれ息苦しくて 笑うこともままならない くらい場所に居る美月を そっと照らし出したのは やさしく、やわらかな、光。 1枚の楽譜が、繋いだ出逢い。 惹かれ合うのに彷徨う想い 映し出される嘘と浮き彫りになる弱さ それでも降り注ぐ光と音が ひとりひとりの心を、強くする。 鼓動や息遣いまで聞こえてきそうなほどの リアルな描写と人物たちに心を動かされ 読みながらただ、胸を熱くする 読み終わったあとたいせつな人を思いだす そんな素敵な作品でした。 ぜひ、ご一読
繰り返す毎日に意味はないと 変わらぬ日々に期待などなく いつからか変わってしまったものに 目を背けて耳を塞いでいた。 そして訪れた突然の日常の終わり 繰り返すのは非日常。 過去はどうしたってやり直せない 運命は変えられないのかもしれない だけど足掻くのは 苦しくてももがくのは 今という尊さを、知ったから。 繰り返す今日に意味を見出した今 すぐ足元に落ちていたたいせつなものに気付けるはず。 手の平から零れ落ちたって すくえるものがあると信じて。 読者の分だけ答えがある。 わたしにもわたしにしか受け取れない 見出せない答えがあった。 なんとなく過ごす今も 忙しなく過ぎる無意味なように思える日々も それは確実に明日へ、未来へと繋がっているんだと 胸にずしりと熱く落ちました。 ぜひ、ご一読。
ひとりの作家として そしてひとりの女の子として 譲れないものを 等身大の戦いを まぶしいくらいの気持ちを 感じることができました。 戸惑い、希望、挫折や未来。 夢や自分、好きなひと。 きっとあっという間です。 彼女の戦いを見届けてください。 共感度と躍動感溢れる文章力に圧倒されます。 何より作家としてとても参考になりました。 すっかり虜になった気持ちと かんのれあさん、そして作家さまへの羨望もあわせて おススメの作品です。 ぜひ、ご一読。
なんて恥ずかしいセリフも思わず出るくらいに 作品全体を通してドキドキさせてもらいました! 無愛想な一匹おおかみ・藤岡くんと 純粋一途な恋する女の子・絢 その恋はまわりの人たちをもひっくるめて 最後まで見守らずにはいられない 見届けずにはいられない。 一途で純粋な絢だからこそ いろんな人の恋心を揺さぶって 染め上げて 突き動かしていく。 少しずつ縮まる距離 育ってゆく気持ち リアルに感じることができます。 もちろん上手くいかないこともある。 だけどそれもきっと、たいせつなこと。 女の子の恋する気持ち、たくさん詰まってます。 恋している人にも これから恋するひとにも 恋に臆病なひとにも すべての女の子へ読んでもらいたい。 ぜひ、ご一読。
秘密と裏切りと野望を乗せた 空の上で出逢ったふたり 失うとおそれながら 守りたいとあがきながら それぞれが自分の道を進む そこにある確かな未来を信じて。 個性的で魅力溢れるキャラたちに 始終胸を奪われてばかりでした。 巧みな描写に想像の中の空を飛び回るふたりが見え その情景がまるで目の前に広がるような、壮大な世界がそこに。 失って、奪って、守って カラダを張って成長していくふたり このふたりだからこそ 選べるもうひとつの未来がある。 未来はいつだって君だけのもの 諦めなければ 絶対誰にも奪われない この空も、共に描いた軌跡も。 秘密を抱えた王子と 傷を抱えた空のパイロット 生きてきた場所も境遇もすべてが違うのに ふたりは同じ空を望む その先にあるものを、その目で見届けてください。 ぜひ、ご一読。
ゆっくり慎重に溶かすのは 冷めない気持ちとチョコレート 大切だから、贈りたい 大事だから、伝えたい だけどそれはきっと、口にはできない。 こっそりと、その想いが溢れてしまわないように だけど溶けてなくなることは決してないその気持ちを 甘いチョコレートに溶かして混ぜて隠して 笑ってその背中を押す。 彼女への想いを確かめながら 募る想いは決して甘くはない。 ガンバル女の子 見守る男の子 バレンタインというその1日は 伝えるだけじゃんくて 気持ちを贈るだけじゃなくて 恋していることを、改めて実感する日 そんな風に思えました。 甘いだけじゃなくて、 カンタンに溶けてしまう想いじゃなくて。 ほろ苦く熱く 精一杯の気持ちが詰まったとろけるチョコ。 あなたも堪能してみませんか? ぜひ、ご一読。
イベントは女の子だけのものではない。 恋する気持ちは等しく同じ チョコレートだけじゃない その想いを手に入れたいのも。 男の子だってがんばってる もしかしたら女の子以上に 熱い想いを握り締めて。 駆け出すその姿を 応援せずには居られない バレンタインの熱や緊張感 そして何より“好き”の気持ちがこちらにまで伝わってきて みっともないくらいに、でも爽快なぐらいまっすぐに突っ走るその姿が きっと人の心を動かすのです。 まだまだ熱は冷めやまない バレンタインにぴったりのステキな作品 ぜひ、ご一読。
本編を先に読んだわたしとしては 表紙の1行目で画面が揺れました。 あの夏のふたりの想い 遙か時を超えて交わした温もりだけを確かに その道は違えども。 それでも途切れない想いがある 変わらない想いがある 見上げるほどに 想い馳せるほどに その横顔に胸を締め付けられる。 そんな想いだからこそ ながい ながい 時を越え また、辿りつくのではと 巡り合うのではと そんなことを思わずにはいられない 願わずにはいられない 胸に灼き付く一時でした。 わたしも思わずには居られない。 秋を知らずにいられればいいのにと。 こちらの作品を胸に留めながら本編へと進むと また別の、もうひとつの作品になるのではないでしょうか。 ぜひともあわせて ご一読を。
寒い季節だから 温もりはどうしても欲しくなる こんな季節だから かさついたココロが 余計に切ない音を立てる いつも身近に溢れてる感情が 息を潜めてる感情が 些細なことで溢れ出して ここぞとばかりに溢れ出て 自分の中から湧いたものなのに 手がつけられなくなってしまう。 だけど、その先にあるのは それだけじゃない さみしくても孤独を感じても 上手くいかないことだらけでも この世界中で、ひとりでは無いと まったくの孤独なんか無いのではないかと 強くそう思えました ひとつのことを分け合うことが こんなにも人をやさしくしてくれる 同じ熱でも、痛みでも 愛する人でも、見知らぬ他人でも。 こんな言葉に、やさしい音に 物語に出逢える幸せ 感じてみませんか? あなたの中にもきっとあるはず。 ぜひ、ご一読。
決して楽じゃない 楽しいことばかりじゃ、 幸福なことばかりじゃない それは彼らが それだけ必死に 今を生きているから。 一瞬の幸せがどれだけ大切か ダレより知っていた 一瞬が繋ぐ未来を 決して諦めなかった だからこそ 心から笑える。 わたしもここで生きたいと 心から思える作品。 彼らは自分ではなく大切な人のために 今でもきっと、傷だらけになりながら 守る為に、戦っているのです。 愛と生とそれに付き纏う闇が 丁寧に、リアルに、情熱的に描かれていて そして続く後編を見逃せません。 ぜひ、ご一読。
とにかく、すごい。 面白い。 なにが、と言われるとネタバレになってしまうので 上げるとすればアイデアと発想と奇抜さ。 止まらない 止められない 混ざり合う“面白さ” なにが面白いのかは、読んで体感すべし。 リアルとフィクションにさ迷いながら その最後を見届けてください。 できれば携帯で。 より身近に感じれます。 まさに体感する携帯小説に、脱帽しました。 ぜひ、あなたも。
素敵で無敵な会長さまと 興味がなかったはずが 次第に惹かれていく、少年。 まるで背中合わせのようなふたりが やがて一本の、線の上に立つ。 それはいつか誰かが もしくは自分が引いた 白いライン。 その小さな世界で 少しずつ前へ、歩き出した時 やがてふたりは真正面から向き合っていた。 散りばめられる、会長の秘密。 惹かれていく恋ゴコロ。 小さな世界で その景色は揺れる。 青空に呑み込まれてしまいそうなほど めまぐるしく、いとしく せつなく。 そこに永遠はないけれど 確かな一瞬は きっと色褪せない。 なんて青空に映える作品。 青空を見上げたくなる作品。 ほんのり甘酸っぱく、まさに青春。 胸に鮮やかな彩りを残す そんな素敵な作品です。 ぜひ、ご一読。
髪の毛の先から、つまさきまで。 どっぷりとこの世界に ふたりに この夏に はまりました。埋め尽くされました。 この夏は、この恋は、きっと色褪せない。 ドラマや映画やマンガの世界じゃない。 この夏に、このふたりに出逢えたことに本当に感謝。 奇跡なんかじゃない、ふたりの軌跡、ぜひ見届けて下さい。 まっすぐ未来に向かうふたりに、背中を押されます。 永遠の、夏に 手を振ります。