プロフィール
八谷紬
【会員番号】155020
2019.4.28
『階段途中の少女たち』
スターツ出版文庫より発売
『15歳、終わらない3分間』
『夕星の下、僕らは嘘をつく』
『京都あやかし絵師の癒し帖』
スターツ出版文庫より発売中
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作品一覧
総文字数/183,618
恋愛(純愛)495ページ
公開リスト一覧
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レビュー一覧
2016/11/26 15:57
千差万別
ハイクラスのホテルというのは、なにも恋人同士で泊まるのがお決まりのパターンじゃない
ひとりでも、友人とでも、気持ちよく泊まれるのがいいホテル
悲しいことがあったとき、
踏ん張りたいとき、
新しいスタートを切りたいとき、
私たちはきっと、普段とは違うハレの場として、そういう場所を選ぶのかもしれない
豪華な部屋で、やわらかなベッドで
手に入れるのは、人の温もりでもあり、楽しい時間であり、気持ちの良い眠り
彼女の切り替えとスタートに、きっとその一夜は温かくやさしい時間と場所を与えたのだろう
彼がけして連れてきてくれなかった、豪華な部屋で
ハイクラスのホテルというのは、なにも恋人同士で泊まるのがお決まりのパターンじゃない
ひとりでも、友人とでも、気持ちよく泊まれるのがいいホテル
悲しいことがあったとき、
踏ん張りたいとき、
新しいスタートを切りたいとき、
私たちはきっと、普段とは違うハレの場として、そういう場所を選ぶのかもしれない
豪華な部屋で、やわらかなベッドで
手に入れるのは、人の温もりでもあり、楽しい時間であり、気持ちの良い眠り
彼女の切り替えとスタートに、きっとその一夜は温かくやさしい時間と場所を与えたのだろう
彼がけして連れてきてくれなかった、豪華な部屋で
2016/11/22 23:46
女の意地と弱さ
誰だって、意地を張る
まだ負けてない、まだやれる
あいつになんか、屈服しない
でも同時に、その侘しさも知っている
意地を張るのは、認めたくないから?
違う、女だから
女は強くて、脆い
それはもう、どんな氷の柱だって叩き割れそうなほどパワーがあるし
それはもう、どんな深海の底にだってたどり着けそうなほど打たれ弱い
この短編につまってるのは、そういう女
たぶん独りでも生きていける
でもきっと独りでは生きていかない
それは弱さでもあるし
愛しむべき、女の力
誰だって、意地を張る
まだ負けてない、まだやれる
あいつになんか、屈服しない
でも同時に、その侘しさも知っている
意地を張るのは、認めたくないから?
違う、女だから
女は強くて、脆い
それはもう、どんな氷の柱だって叩き割れそうなほどパワーがあるし
それはもう、どんな深海の底にだってたどり着けそうなほど打たれ弱い
この短編につまってるのは、そういう女
たぶん独りでも生きていける
でもきっと独りでは生きていかない
それは弱さでもあるし
愛しむべき、女の力
2016/06/15 19:20
ふたりのはじまり
結婚式はゴールじゃない、スタートだ、とはよく聞くけれど
本当はふたりの人生はもっと前に始まってる
それでも、結婚式ってまたあらたなスタートなんだろうなあと
すんごい苦労して悩んで喧嘩して泣いて
そこを乗り越えて、夫婦になる、って誓う日は
入籍したときとはまた違う想いにあふれるのかもしれない
あいしてるという慈しみと
だいすきという優しさと
やわらかでいてコミカルな語り口調でつづられた記憶、想いは
読んでいるだけでほっこりと温かい気持ちになれます
おしあわせに。
どんな形だって、ふたりがしあわせなら、最強です。
結婚式はゴールじゃない、スタートだ、とはよく聞くけれど
本当はふたりの人生はもっと前に始まってる
それでも、結婚式ってまたあらたなスタートなんだろうなあと
すんごい苦労して悩んで喧嘩して泣いて
そこを乗り越えて、夫婦になる、って誓う日は
入籍したときとはまた違う想いにあふれるのかもしれない
あいしてるという慈しみと
だいすきという優しさと
やわらかでいてコミカルな語り口調でつづられた記憶、想いは
読んでいるだけでほっこりと温かい気持ちになれます
おしあわせに。
どんな形だって、ふたりがしあわせなら、最強です。
2013/10/30 07:50
ネタバレ
あまくてほろにがい
ティラミスの名は「私を元気にして」という意味だったと思う
少年はそのことを知っていただろうか
わからないけれど、もし、調べるなりなんなりして知っていたらあの一言メモはたぶんそういうことなのだろう
もう一度、僕を勇気づけてくれたあのティラミスを
恋愛、未満
いや、未満というよりもっと真っ直ぐで素直なもの
ゆっくりとしたあたたかい温度が流れる素敵な短編
かみさまのくれたあまくてほろにがい二人の物語をぜひ
2013/03/26 08:26
匂いと感情
きんもくせいの匂いがする。
そう小説に書き記したのは山田詠美だった。
それ以来、金木犀の香りは私にとって「恋愛小説の香り」になった。
匂い、というものは常に私たちの周りにあって、プルースト現象ということばがあるように、それによって記憶や感情が扇動されることもしばしば。
季節のうつろいを感じることも、異性を感じることにも密接な匂い。
ひとりで生きていくことを決めた女性が淡々と語る日常は、きっと誰にでもわかってしまう部分があるもの。
しかし突如やってきた非日常は、想像するにとどまる人の方が多い。
それを匂いという誰もがわかるもので繋げて、同時にひとつの恋を落として。
僅かに、けれど確実に動く気持ちを静かな文章で綴る。
どこか儚げで、きれいでいて、そわりとする短編。
金木犀の香る頃、また再び読みたいと思う。
きんもくせいの匂いがする。
そう小説に書き記したのは山田詠美だった。
それ以来、金木犀の香りは私にとって「恋愛小説の香り」になった。
匂い、というものは常に私たちの周りにあって、プルースト現象ということばがあるように、それによって記憶や感情が扇動されることもしばしば。
季節のうつろいを感じることも、異性を感じることにも密接な匂い。
ひとりで生きていくことを決めた女性が淡々と語る日常は、きっと誰にでもわかってしまう部分があるもの。
しかし突如やってきた非日常は、想像するにとどまる人の方が多い。
それを匂いという誰もがわかるもので繋げて、同時にひとつの恋を落として。
僅かに、けれど確実に動く気持ちを静かな文章で綴る。
どこか儚げで、きれいでいて、そわりとする短編。
金木犀の香る頃、また再び読みたいと思う。