うまのさんのレビュー一覧
ずっと昔から恋していたあの人にはとても素敵な彼女がいる。 その子が不幸な事故で命を落としてしまった夏、奇跡は起こった。 突然幽霊が見えるようになってしまったヒヅル。 幽霊になってしまった美月 美月をひたむきに愛する杏里 そして3人の糸を結んでくれる穂積 そこには恋があり、友情があり、切ない三角関係があり… でも振り返れば「綺麗な物語でした」の一言です ひとりひとりがとても魅力的で、みんな幸せを願わずにはいられない。 あぁ神様、この際常識はどうでもいいから甦りの奇跡を！…なんて願ってしまう程に。 ラスト、想像の余地を残してくれる終わりがニクイったらなかったです。 あなたはどんな未来を想像しましたか？って、読んだ人達と語り合いたい！！ とても面白かったです。
ラジオから流れて来る声だけで、カリスマＤＪトウマに一耳惚れしてしまった主人公サラちゃん。 彼を追ってプロのＤＪを目指しゲレンデＤＪとなった今、教育係は恋い焦がれた当の本人トウマだった…！ …が、甘いマスク＆甘い声とは裏腹に、 彼は超スパルタ、鬼コーチだったというｗ ドМなあなた必見です！ これはイケメンで仕事の出来るドＳ・トウマに扱かれながら日々奮闘するサラちゃんの恋と成長の物語なのですが！ 時には年下坊やの猛アタックに揺さぶられたり、時には鬼プロデューサーの恋愛禁止令が立ちはだかったり、時にはトウマに過去の女の影がちらついたり……サラの恋にはこれでもかというほどの障害がてんこ盛りｗ お前等完全両想いやんけーー！！という状態にも関わらず、通じない想いがもどかしいのなんのって！ 焦らされるの大好きですというあなた、超ジレジレ両片思いを是非ご堪能ください！
同作者様の「雨が見ていた」スピンオフ作品です。 本編では悪役として出た青年キラの半生を描いた物語。 最初からあんなに寂しい男ではなかった。むしろとても温かい、普通の男の子でした。 そんな彼に何があったのかを知る為のお話です。 少し覚悟はいりますが、是非紐といてみてください。 私はこのお話を読んで、キラがとても好きになりました。 いま本編を読み返したら、昔とは違った見方が出来ることでしょう。 キラ編の後には彼の恩師を主人公とした物語もついてます！こちらもまた「視点を変える」物語。 人の数だけドラマがあるのだと気付かされるお話ですよ。 まずは本編から、足を踏み入れてみてください！
幼馴染のキョウちゃん。ちょっと意地悪で不器用で、でも優しい大好きなキョウちゃん。 ある雨の日、彼は変わってしまった。 ただの男になって、無理やり私を汚したあの悪夢の日から。 壊れてしまった関係。 再び出会ったキョウちゃんは、親友の恋人でした。 ◆ ヒーローが凄いです！ こんなに性格悪い男を、こんなに魅力的に描けるところが作者様の凄いところ！ 皆ヒーローには理想を映してしまうもの。でも本当は誰もが醜さを抱えていて、だからこそ愛おしいのだとしみじみ実感したのです。 美味しい設定に生きたキャラの絡み合う人間模様。 全く先が読めないドキドキハラハラ展開を、是非ご賞味あれ！ キョウちゃん、大好き！
人は誰もが愛されるために生まれてくる。 主人公莉子は自分は誰にも愛されていない、愛を知らない人間だと感じて生きている。自分を大事にする気持ちも無く、風俗で働き生活をするのに何の躊躇いもなかった。酒に溺れた父親はたまに現れてはお金を要求する。もういやだ。終わりしてしてしまおうかこんな人生は。 そう思って橋の上に立った時、彼に出会った。 「一緒に死んでやろうか」 彼もまた、愛を知らない男だった。 少しの誤解やすれ違い、運命の歯車の些細な狂いで、確かにあるはずの愛が見えなくなる。気付いた時には遅くて、同じ想いを返すこともできなくて。そんなのはとても悲しいこと。 臆病にならずに信じるところから始めてみたら、見付けられるかもしれない。真実を。 沢山の愛と希望の詰まった物語です。 是非ご一読あれ☆
高校時代のひと夏、一生に一度の恋をした渚と美鈴。 美鈴が姿を消して4年、美鈴の親友綾香は、彼女の愛した渚への想いを自覚して苦しんでいた。 好きになったらダメ、好きになったらダメ、、、彼はあの子の大事な人なんだから。 渚でも美鈴でもないもう一人の少女の想いから始まる続編。 過ぎた時間の中で変わってしまった美鈴との再会。 「私、結婚するの」 最後までどう決着がつくのか分からなくてドキドキハラハラしながら猛烈な勢いで読み進めました。 過去の恋はどうなる？そして親友の想いはどうなる？？ 涙無しでは読めない続編、感動と興奮のラストを、是非見届けてください！ 面白かったですー♪
まさにその一言なのでしょう 彼女はなんの罪もおかしていない。それなのに、あまりに残酷な過去を背負い、大切な人を失った。 そんな彼女を責めた弱く脆い人達もまた、激しい痛みを抱えている。だから簡単に責めることもできなくて。 でも痛みをまぎらわせるために傷付け続けた小さな子は、生まれたことすら罪悪と思って、悲しい時を生きて、人を愛することも、愛されることも臆病になって。 彼女に一時降り注いだ太陽の光は、そりゃあ最高で最強だったことでしょう。 たった一言のメールに、激しく胸が震えました。 もう胸が痛くてたまらないよ！ とりあえず続編行ってきます！！行かずにいられるかぁぁ！(＃｀皿�)
旦那と喧嘩して、子連れで実家に戻ってきた妹に居場所を奪われた干物女子、和実。こうなったらもう家を買って独り暮らしか？！ しかし完全干物の道を覚悟して訪れたモデルルームである男性と出会ったその瞬間、突然戦時中へトリップしてその当時の女性の体の中へ入りこんでしまった！干物女子のはずが、子持ち妊婦状態に(笑) 何故こんなことが起こったのか。自分はどうすればいいのか。迫り来る空襲と出産。そして旦那様の出兵。様々な難題に立ち向かいながら彼女が護った命の先には、素敵な縁の繋がりが、、、。 重いテーマも扱いながら、最後には幸せ一杯大サービスで、温かい読後感に浸れるでしょう。是非ご一読を♪
ある日目覚めた蛍は自分の姿が人から見えなくなっていることに気づく。戸惑う彼女に「案内人」という男が告げた衝撃の事実。 「あんたは死んだんだ」 地縛霊にならないためには現世に残した未練を解消しなくてはならない。 自分の未練とは何なのか。 本当に解消できるのか。 様々なものと向き合いながら過ごす数日間の心の旅。 彼女の行き着く大事な答えに、どうかたどり着いて下さい。 「未練」というのは美しい言葉ではありませんが、死ぬときに何の未練もないなんて寂しい。別れを惜しんだり、できなかったことを後悔したり、それは自分が生きてきた意味を振り返ることなのかもしれません。 今もし命が終わったら、どんな未練が残るかな？なんて考えさせられる、そして今生きていることを幸せだと感じさせてくれる作品です。 とてもいいお話でした。
大好きな幼馴染には中学の時から付き合っている彼女がいる。それでも抑えきれない想いを伝えてしまった真織。振られる覚悟だったのに彼の答えは 「２番目でもいいか」 月が照る間、夜の一時のみ恋人同士になって抱き合う２人。昼はあの子の彼氏。 苦しみながらも中途半端な関係を終わらせることが出来ず、理玖に溺れる真緒。 そんな彼女の秘密に気付いた男が１人居た。 最初のうちはありきたりな展開を予想して読んでました。そんな私を嘲笑うように、次から次へと明らかになる事実と衝撃の展開。 のめり込んで１日で読み、言葉に出来ない余韻が２晩過ぎた今も続いています。 正しい答えなんて分からない。誰が彼らを責められるだろうか。あなただったら、どうする？きっと悩むに違いありません。
毎度の事ながら読み出したら止まりません 様々な人物の目線に移り変わりながら繰り広げられる１つの凄惨な事件 修学旅行が悪夢に変わる、、、 読みやすい文章、テンポのいい語運びで一気読みしました 緊迫感の生み出し方、読者の引き込み方が大変お上手な作家様です しかし植園、吉沢ペアに既視感が(笑) ネタバレが書ける場所があればもう少し詳細な感想を述べたいところですが、ここではこのへんで(笑) またミステリー是非読みたいです!!
初めて出会ったのは四歳の時。かくれんぼしてた私をあなたが見つけてくれたあの日から 『なんだ、人間か』 私は恋に落ちました(笑) 幼い初恋を真っ直ぐ貫き女子高生となった灯歌ちゃん。社会人であるフーにはいつも子供扱いで見向きもされない。それでも持ち前の度胸と根性で体当たり。俺様冬彦の心を揺らせるのはいつの日か！ 2人のやりとりだけで楽しい本作ですが、1人の少女が躓き悩み苦しみ、そして学んで成長していくリアルな姿も描かれ、青春を生きる彼女を応援せずにはいられなくなること間違いなし。 冬彦、彼女の未来を任せたよ！と、ママの気分です。 灯歌ちゃん、おめでとう♪
ある日突然解雇を言い渡された三島咲さん、退職までの残りの日数、発つ鳥後を濁さず終われるか！ そんな出だしで始まるこのお話は、時にコミカル、時にシリアス、あくまでリアルに、派遣社員として働く彼女の日常と取り巻く人々を書いた物語です♪ 大人になると、「現実」はなかなか容赦ないと感じる時が沢山です。 あー、やりきれない。 もどかしい。世知辛い。 そんな気持ちを繰り返しながら、 それでも時折訪れる奇跡のような出会いに感謝する。 苦労は幸せを、より一層引き立てる調味料だと知る。 働く女達よ、大丈夫だ！ 未来は虹色に輝いているんだから！ 咲ちゃん、お疲れ様♪
忘れられない昔の彼氏との六年ぶりの再会から、再び始まった関係は、恋人でも友達でもない、セックスフレンド 今のあなたには恋人がいる それでも体が繋がるなら いつかまた心も繋がる可能性はある 焦っちゃダメ じっくりゆっくり、今度こそ、あなたを完全に手に入れたいから 彼女の想いは常軌を逸するほどではないけれど、恋に溺れすぎた女の狂気に似ている。リアルすぎる心理描写が読んでるこちらも支配して、息が詰まるような苦しみと切なさを繰り返し、ただ早く楽になりたくて一心に読みふけりました。 結末の持つなんともいえない見事な余韻が今も後をひきます。 始まりの終わり。 願わくば今度こそ、懸命にひたむきに恋に生きた彼女の未来に、穏やかな愛情に満ちた時間が訪れますように。 オススメです！
終わらない関係って何でしょう。 恋人同士が結婚に辿り着いても、 固い友情を誓いあっても、 例え血の繋がりがあったとしても、 絶対終わらないと言える保証のある関係は無いと思います。 むしろ確かに繋がっていると思える形に甘えて、大事なはずの誰かを大事にする事を忘れたりしませんか？ 大事な誰かと繋がっていられる奇跡が、当たり前の日常になったりしていませんか？ 人は幸せに慣れる生き物です。 翔も紗江子も苦しいけど、可哀想じゃない。 本当は皆彼らくらい必死でお互いの側に居続ける努力をするべきだから。 失うかもしれない恐怖と闘いながら。 だから、彼らは終わらない気がします。 いつか2人に安らぎが訪れますように。
何を基準に『名作』と呼べばいいのか分からないのですが、久しぶりに心底没頭して読みました。 そして最後には「あぁ、よかった！読んでよかった！有難う！」って叫んでしまうほど感動しました。 私はこんな生きた「人」の様々な心を体感させてくれるお話こそが、良質な小説だと思うのです。 綺麗な部分だけじゃない。目をそむけたくなるような汚い部分も含めて。 勿論、そこには１人１人の成育歴を伴う説得力が必要で、この作品はそれを充分に満たしていたと思います。だからこそ、激しく感情移入してしまいました。しばらく引きずる予定です。 人生経験を積んだ大人だからこそ、書けるお話です。 それでも夢を見たい私に最高のラストを、木村さん有難う。 大好き！！！
日々の忙しさにとらわれて、空など見ない毎日でした 見ておけばよかったな 何億年前から変わらないその存在に 小さな悩みなど、どうでもよくなりそうじゃないですか いま外を歩く私も寒いけど、何気なく読んだこの作品で、清々しい気持ちになりました まるで紅い月を見たように 孫ちゃん有り難う♪
君を想うと三部作、面白かったです！ 三部通じて、キャラ達の人間臭さに、たまに苛立ち、たまに共感し、そしてのめり込みました。 主人公からして、綺麗なキャラじゃないんですよ。 もう同じ女として嫌悪感を抱くほど、リアルにズルくて汚くて流されやすくて、２人の男の間でフラフラフラフラ! 読みながら何度殺意が芽生えたか(笑) でも、それだけじゃない。彼女はただの悪女じゃなく、普通の生きた人間で、だからこそ揺れながら迷い苦しみ、一つずつ何かを得てゆっくり成長していきます。 その人間臭さをいつしか私も愛してしまいました。 恋だけに生きられない大人になって、いろんな想いを経て辿り着く答えが、このお話の中には書かれている気がします。 そんな大人の恋愛、一気読みでどうぞ♪