Aki*さんのレビュー一覧
悲しくて辛くてどうしようもなかったとき、手を差しのべてくれた優しい先輩。少しでも彼の役に立ちたくて、サッカー部のマネージャーになることを決めた。……決して『恋人』にはなれないと知りながらも。 恋愛禁止のサッカー部。近くにいるのに好きになれない、溢れそうな想いを伝えることは叶わない。それでもいい…先輩が大好きなサッカーを続けられれば。そんな切なすぎる杏の恋に、何度も胸の奥がギュッと熱くなりました。 杏はもちろん優も、登場人物みんなが真っ直ぐで、恋に友情に部活に一生懸命ぶつかってゆく姿はまさに青春そのもの。未熟だからこそすれ違ったり、時には失敗しちゃったりするけど…そうして大人になっていくことを教えてくれる作品です。 番外編も全て読ませていただきましたが、本編では見えなかった部分も描かれているので、こちらを読まれた方はぜひ! とっても素敵な青春小説です(*^^*)
バスケ部のマネージャーをしているるいが出逢ったのは、ギャラリーからいつもバスケを見ている男子、彼方。彼がバスケが出来なくなってしまったことを知るけど、その瞳の奥に隠された気持ちに気付いたるいは…。 一生懸命に“今”を生きる彼方とるい。あっという間に物語に引き込まれていて、まるで彼らの友だちみたいに『頑張れ!』と本気で思う部分が何度もありました。 どんなに努力したとしても、報われないことって、叶わないことって、あるのかもしれない。だけど、頑張ってきたことに意味があるんだと、教えてくれる物語でした。 未来を切り開くのは自分。それはとても勇気が必要なことだけど…“今”を一生懸命に生きた先には、きっと大きなものを得る。 とても切ないけれどキラキラして、眩しい。これぞ青春小説でした。 素敵な作品に出逢えて幸せです。
大嫌いだった。いなくなってしまえばいいと思ってた。私から大切な人と時間を奪っていく、あの子なんて……。 大事に想う人がいるからこそ生まれる、嫉妬という気持ち。それがとても上手く表現されていて、まるで自分が美輝になったかのように、胸が苦しくなるシーンが幾つもありました。読んでいる間、「これでいいの?」って、美輝と一緒に考えることが沢山ありました。 恋人だったり、友人だったり、家族だったり、“大事”には色んな種類があること。当たり前なんだけど忘れがちなことを、改めて教えてもらったような気がします。 少し不思議な数日間、美輝が見えるようになったのは…あるはずのない彼女の姿だけではなく、人が人を大事に想う気持ち。 「星を壊す」と言った美輝ちゃんは、最高にカッコ良かったし、本当の意味で強くなったなって思いました。 間違いなく、読者が主人公と一緒に成長出来る小説です。
ずっと一緒にいる幼なじみ。パンツの色だって知り尽くしてる、色気皆無の関係。それは、これから先も変わらない……と思っていたのに。 急ぎ足で駆け寄ってくるセッチと、理解出来ず逃げるこふじ。 ふたりの気持ちの追いかけっこが、テンポの良い関西弁でコミカルに表現してあって、とても心地良い作品でした。 ストレートなセッチには、何度もキュンキュンさせられたし、王子様的存在の玉木くんも、本当に素敵で!こふじが羨ましい限りです(笑) 近くにいればいるほど難しい、気持ちの変化や整理。それがとても自然な形でリアルに描かれているので、自分に幼なじみがいなくても、流れるように気持ちが伝わってきました! 笑えるけど優しくて、キュンと切なくなったり、温かくなったりする…恋する淡い気持ちが沢山詰まったお話。 ふたりがカレシカノジョになれたのか……コケみどりパンツが何パンツになったのか、ぜひ確かめてみて下さい!
常にクラスの中心にいる、不良男子のレオと、クラスの隅っこにいる、目立たない優等生の真子。 もしかしたら、深く関わることなんてなかったかもしれないふたりだけど、ある日を境に惹かれていって。 失敗だとか、周りの環境に対する諦め、やるせなさだったり、お互い胸の奥に抱えているものがあるのですが、恋愛を通して成長し、前へと進んでいく。 そんな、真っ直ぐでキラキラ輝いてて、正に金色の青春恋愛小説でした。 初めての恋に戸惑う気持ちだったり、勝手に生まれてくる感情だったり、すごく丁寧に書かれているから共感出来て。 登場人物も、ひとりひとり大切に書かれているから、それぞれの気持ちが分かって、いつの間にかみんなのことが大好きになっていました。 とてもとてもとても、素敵な物語です。 ☆5つじゃ足りないくらい、好きです。
『先輩』という少し離れた存在と、その距離に葛藤する、恋する女の子の気持ちがリアルに書かれた、素敵な小説でした。 表紙の言葉に惹かれて読み始めたのですが、文書はとてもしっかりしていて、季節を星で表してみたり、綺麗だな…と思う描写が沢山ありました。 登場人物、みんな優しくて、読み終えた後、心がほんわか暖かくなりました。 そしてそして、ライお兄ちゃんがイケメンすぎて胸キュンです。 素敵な物語をありがとうございました(*^^*) 今後の活躍が楽しみな、若手作家さんだと思います!
自分がこれだけしたんだから、相手にもして欲しい、思って欲しい。……それは、日々すごく思ってしまっていることで、とても考えされられる内容でした。 家族でもない人に、“無償”ってホント難しいけど、自分のことを思ってくれてる優しさは、きっと見えない部分に沢山転がっているんだよね。 そのことに気付かせてくれる、とても温かい作品でした。 うのちゃんみたいなお姉ちゃんが欲しいなー…って思いながら、ずっと読んでいました(*^^*) 素敵な物語をまたひとつ、ありがとうございました\(^o^)/
かなさんの書くお話は、どれもみな共感出来るものばかりなんだけど…この作品は、正に「等身大」の中学生のお話だと思います。 学校という、小さな箱の中で生きていて。イジメが起こるのも、恋をするのも、本当に小さなことがきっかけで。 そんな思春期の感情とか、心の動きとか、すごくリアルに描かれていて、大人のあたしでもドキッとする場面が、何箇所もありました。 そして、日常の中にある温かな周りの気持ちに、改めて気付かせてくれるお話。 誰でも、どんな人でも、「ひとりじゃないんだよ」って、教えてくれて。 目に見えない宝物を、ひとつずつ教えてくれる作品でした。 あたしも、あたしの生きる世界に広がる“すき”を、大切にしていきたい。 最後の最後まで、ひとつでも多く“すき”を増やす努力をしていきたいです。 この作品と出逢えたことで、“すき”がひとつ増えました(*^^*) 素敵な作品をありがとうございました!
心待ちにしていた、新作短編! 今回は「失敗」をテーマに、いくつかの話を書かれていましたが、かなちゃんの書く話はやっぱり素敵でした(*^^*) 相手を思うが故の、失敗。 突発的なものだったり、こんなことしちゃダメだって分かってるのにしちゃったり…ひとりひとりの女の子の気持ち、全て共感出来る等身大のものでした。 個人的には1話目の女の子が可愛すぎる!そして…(←ここからはまたふたりの話で。笑) これからも、もっともっとかなちゃんのお話読ませて下さい(≧▽≦)‼