薫いちかさんのレビュー一覧
人を想うキモチは、こんなにも愛しいものなんだなと、読みながら何度も頬がゆるくなりました。 表現の仕方はそれぞれでも、真っ直ぐに伝わってくる想いにウソはない。ぶつかることやすれ違うことはあっても、最終的に逃げずに向き合うことが大切だよなぁ。と、狼くんや仁葵ちゃんをみていて改めて感じました。 与えられた環境や理不尽さにも向き合って、自分を確立していく強さもみえるおはなし。 随所に散りばめられた伏線は、さすがで、最初から最後まで、たのしく読ませていただきました。 すきが真っ直ぐに届いてくるやり取りに、トキメキも止まりません♡ だいすきです!
例え、お互いに唯一好きな人だったとしても、一緒にいられない理由がある。 それは、そうだこういう時だよねと。 交わらないふたりの感情に、胸が詰まるような苦くて痛くてたまらない、くるしさがありました。 残酷な現実でもあり、でも同時に、幸せに向かうための選択でもあると。希望も感じたい。 あとがきまで読みおわったあと、勝手ながらそんな未来も感じたおはなし。 いつかふたりが、本音を言い合える誰かに出会えますように。大好きです。
彼女にとってのトクベツは、好きな人の前で笑っていること。 彼にとってのトクベツは、好きな子のトクベツをみること。自分にだけみせてくれる "彼女" が何よりもの宝物。 トクベツちがいからはじまった恋は、ややこしくて。周りからは真っ直ぐにみえてるものも中々届かなくてなくてもどかしい。 近海くんが茶々ちゃんを愛おしく大切に思うキモチ。近江くんだけに、自然とあまえられるツンデレな茶々ちゃんが、とにかくかわいくて。ニヤニヤしながら読み進めていました。 シチュエーションが浮かびやすい文章も魅力。 トクベツちがいな恋の行方を、ぜひ!
幼なじみという名の呪い。 解ける日を何年も夢みているけれど、どうやったら解けるのか。解ける日がくるのかも分からない。 そんな友達以上恋人未満の難しい距離感の恋愛が僅か6Pの中につまっていて、魅了されました。 夏の夜をペーパーハットが動くシーンは、なんとも甘酸っぱくて。いえない想いがペーパーハットに隠れてるよう。 ラストにかけて、本当にキレイです。 ペーパーハットの行き先を今すぐ追いかけたくなる、ステキなお話。
弱さ、苦しみ、痛みを、愛おしく思ったのははじめてです。 自分の1部なんだから受け入れなきゃと、よく耳にしていても、真っ正面から受け入れることは難しい。 マイナスなイメージで固められたそれらを、一度受け入れたら、飲み込まれてしまいそうだから。 負けずに前を向くことばかり、消化することばかり考えて。大切にしなきゃといわれても、実際にどう大切にしたらいいのか分からずにいた。 ーでも"彼"の存在が、冷んやりとしていたイメージを温もりのあるものに変えくれた。 むしろ"彼"がいてくれるからこそ、私たちは独りではないのだ。 何よりもやさしくて、あたたかい。 読み進めれば読み進めるほど、それらが愛おしいものに思えて。丸ごとぎゅっと抱きしめたくなりました。 ハンカチ必須です。ぜひ。
ひみつを抱える彼らの物語。 散りばめられたいくつものひみつ。 次々と展開されていく物語に、 読み進める手が止まらず、 一気に最後のページへとたどり着いていました。 沢山の感情と、キュンが詰まってて、 とても楽しく読ませていただきました。 これからの彼らが、 どうか幸せであってほしいと 密かにその後を考えてしまうほど。 オススメです◎
――シンデレラに、なりたかった。 女の子は心のどこかで、王子様を求めているのかもしれません。 子どもの頃からずっと。 自分をみつけてくれる、 特別にしてくれる、 たった一人の、王子様を。 だけどそれは、待ってるだけじゃ訪れなくて。 自分が一歩ずつ進んでいった先に、待っているものなんだと思う。 そんな風に思える作品。 さすがの琴鈴ちゃんです。 ぜひに。
物語の8割か9割は、莉乃の視点で描かれている。 そして衝撃のラストは、思わぬ人物の視点で締めくくられる。 物語の最初から、後半に入ってもなお、全く想像してなかった展開。 ラストに向かう中で何度も、「まさか」と、その可能性を信じたくない気持ちでいっぱいだった。 こんなに胸が苦しいことがあるのかと。 涙を、止められなかった。 人の命の重さを、尊さを。死を。 決してキレイゴトではなく、真正面から向き合って、語りかけてくる作品だと思った。 だからこそ、辛いのだけど。 その気持ちも一緒に、前を向いて生きていってほしいと、切に願う。 最後に。 作者のmiNatoさま、ステキな作品をありがとうございました! 是非多くの方に読んでほしい作品です!!
―…だからこそ君は、愛しいんだ。 物語の最後に結末に、ただただ胸がキュッと震えた。 好きで好きで好きで好きで、愛しくて。それでも、どうにもならない現実。それは一層リアルに感じて、生まれた感情を言葉で表せない程、切ない。 けれど、それだけじゃなかったんだと。 もどかしくてもどかしくて仕方がないけれど、そう思える作品。 少し違ったカタチで“両想い”という名の奇跡を思い出させてくれる。人との繋がりを大切にしている、温かくも切ない作品。 『だからこそ、君は。』 是非、ご一読を◎
好きすぎて、死んじゃうかもしれない。 好きすぎて、殺しちゃうかもしれない。 踏み込めない代わりに自分を蝕んでいくのは、真っ黒などろっとした感情。 リスクを背負った中で、マイナスなことを思い浮かべるのはいくらだって出来る。むしろ、意識しなくとも浮かんでしまうけれど…? “死”と、隣り合わせの恋愛。 “致死量”に達してしまうのは明日かもしれないし一秒先かもしれない。 そんな中で。 ―…君は、どこまで愛せる? なんだか壮大な勇気を見た気がしました。そして、勇気、というテーマを通して人生における深いメッセージ性も感じました。 笑って楽しんでトキメイて、そして考える。いつ読んでもいいよさんの作品は素敵です! 史上最強のラブコメ。是非みなさんも、ご一読を◎
きっと僕らは、彷徨いながら生きている。 きっと誰もが、何かを抱えながら。 見えない出口に、ゴールに。得体の知れない感情の渦に押し潰されてしまいそうになりながらも。幾度となく。 ―… 何を、求めて? それは…、どこにある? 沢山の感情を、くれた作品。 顔を上げて前に進む力を、くれた作品。 …決して、スムーズになんて書けなかっただろう。そんな沙絢さんの想いや言葉を、是非とも多くの方に読んでもらいたい。 想いが詰まった、1500ページ。 前編含め、是非、ご一読を◎