月星大豆さんのレビュー一覧

★★★★★
2014/01/29 00:25
+★★★★★★読め、若者よ!

実に面白い話だった。 胸がザワザワするような若い恋愛が有り、ムフフなシーンも有り、大人の打算的なカラダの関係が有り、複雑な人間模様が有り、運命的な再会が有り……。 主人公達それぞれの視点で、多角的に語られる背景から像を為す真相。 ネガティブな憶測の生む誤解が、人生そのものに暗く影を落としていたことに気付く主人公達。 大人は大人なりに、若者は若者なりに悩みを抱えているが、それに打ち克ち、或いは受け入れ、しっかりと前を見詰めて踏み出すその足跡は、確かな未来へと続いて行くに違いない。 現代社会の濁り水ばかり飲んでいる若者達よ、たまにはこんな清涼な岩清水を飲んでみてもいいかもよ?

続きを見る
★★★★★
2014/01/24 22:15
+★★★★★★もっともっとずっと見たい!

自然に溢れた公園が有ります 活気に満ちた繁華街が有ります 吉祥寺 揺りかごから墓場までの全てが 箱庭に納められたかのように揃った町 その小さな世界に閉じ籠っていた女性が今 母の死を境にメタモルフォーゼを遂げようとしています 彼女の羽ばたく姿を 貴方の目で見届けてみませんか? 貴方も彼女と一緒の時を過ごしたくなること受け合いです 中央線吉祥寺徒歩10分木造2階四畳半洋間下宿人求要定職家事能力奇癖アレルギー無他委細面談 こんな呟きをTwitterで見掛けたら是非 Reツイートしてみて下さい 貴方も色んな愛の形を垣間見れるかもしれませんよ?

続きを見る
★★★★★
2013/02/27 20:58
+★★★★ 甘い 淡い 想い

何気無い日常に突然舞い降りるファンタジー。 主人公の歩巳はそれをなぁんとなく受け止め、なぁんとなく共に過ごし、そしてなぁんとなく問題が解決してしまうww しかし、この物語。 非常に読後感がいい。 押し寄せる荒波のような感動は無くても、 ふんわりとした、春の訪れにも似た温もりをくれる。 特効薬みたいな効き目は無くても、 いつの間にかじんわりと癒してくれる。 名付けて『生姜湯ファンタジー』 貴方もお試しあれ( ´∀`)/~~

続きを見る
★★★★★
2012/07/19 17:43
+★★★★ 守りたい物、守るべき物

そう問われて、貴方が思い付くのはなんだろう。 大切な人か 安穏な生活か ちっぽけなプライドか 自らの健康か その物も、優先順位も、その人が生きてきた軌跡に依って、規範に依って、慣習に依って様々だろう。 しかし平和惚けの日本で、国益だの民族の統一だの、ましてや命を賭してまでそれを守りたいと思うご仁が果たして何人居るだろうか。 ならばせめて、呆けていればこそ、命を大切にする心を持ち続けていきたい。 持ち続けて貰いたいと、願わずにはいられない。 ご一読、そしてご一考を。

続きを見る
★★★★★
2012/07/19 02:01
+★★★★★ 失くしたもの、見付けたもの

ギターの弾き語りを得意とする、ごく普通の少女かすみは、ある日突然その声を失ってしまう。 失意の中出会ったのはお雪。人工知能を持ったボーカロイドだった。 将来の夢も希望も失い掛けていたかすみは、お雪という声を得て、思いを伝える為に再びギターを取る。 れっきとしたSFなんだけど、恋愛で青春でミステリで感動なのだ。 是非読んでみて! おんもしれーから! o(*^▽^*)o

続きを見る
★★★★★
2012/07/17 20:20
+★★★ 日本人の、最も日本人らしい姿

その昔、ビートたけしは言いました。 『赤信号、皆で渡れば怖くない』と。 そして、火災が起きた客船から日本人を海に飛び込ませるには『他の日本人は飛び込みましたよ』と言えばいい。なんてジョークも有ります。 この作品には、そんなマジョリティこそが正義となる我が国への、強烈なアンチテーゼが窺えます。 さあ読んでみて、そして レッツ苦笑い(;^_^A

続きを見る
★★★★★
2012/07/15 23:35
+★★★★ すぐそこに有る未来

★五個じゃ到底足りないお話です。 携帯小説としては見辛い作品ですが、純粋に内容だけを見れば、大変興味深いお話でした。 ↓以下ネタバレ↓ H25年に発足予定のサイバー空間防衛隊を逸速く取り上げ、現自衛隊法の瑕疵、命令体系の不具合を上手く使って、サイバー攻撃に依ってもたらされる災害にリアリティーを与えています。 場面転換も明解で、専門用語の説明も自然となされ、流れを邪魔していない。 短編ではなく、もっと長い作品で見てみたいと思わせる作品でした。 貴方も是非ご一読下さい。 o(*^▽^*)o

続きを見る
★★★★★
2012/04/14 19:03
+★★★★★ 静かに燃える情念の炎

それは煉獄の炎よりも熱く、和音と友梨と芳情院の心を焼き尽くす。 生まれてくる命より我が妻を選んだ罪。 現実から、与えられた試練から逃避した罪。 自らの欲望に任せて、思いびとを凌辱した罪。 それらの罪を身体もろとも焼き払って、清廉な魂のまままた出会うことが出来れば、彼らの痛みは癒されるのだろうか。 剰りに激しい思いは、ただそれだけで赦されない罪なのだろうか。 恋愛などという言葉さえ、最早陳腐に聞こえてしまう程のこの思い。 貴方はこんな気持ちで誰かを愛したことが有りますか? 読んで考えてみて下さい。

続きを見る
★★★★★
2012/01/14 20:10
+星沢山・。☆彡・:☆゚・**・☆・:*

『願い』゚・:*:・。☆彡☆★☆。・:*:・☆゚・*:.。.☆ 大人のように言葉を上手く操れない子供たち そんな子供たちにも病魔は容赦なく触手を伸ばす 彼らは小さい身体で健気にも痛みに耐え もどかしさを堪え 幼い命を精一杯輝かせようとする そんな彼らの儚くも無垢でしかも清らかな笑顔に触れる度 ほこらんも幾度となく無力感に苛まれたことだろう 彼らの願いを叶える(・ω・)/を一番待ち望んでいるのは 他ならぬほこらんなのかも知れない

続きを見る
★★★★★
2011/06/13 12:32
+★★★★★ 愛の○○○○

人類がここまで発展してきたこと、その原因のひとつとして、車輪の発明があるだろう。 生物が進化に依って得られる動きとは全く異なる回転運動。 それは重量物の運搬を可能にし、蒸気機関を生み出して、文明の開化を、成長を飛躍的に加速させた。 自然界では引き付け合うことの無い同極同士、プラス&プラス、マイナス&マイナス。磁力も同じ。 同性同士が愛し合う、世間にも認知されつつあるこの形態も、最早背徳ではなく、人間が勝ち得た『愛の文明開化』なのだ。 bikkeさんが世に問う問題作。 兎に角読んで、貴方も愛について考えてみよう☆彡

続きを見る
★★★★★
2011/06/07 07:34
+★★★★ 万能消化酵素の勝利

このレビューを読む前に、是非本作の表紙を読んで頂きたい。 このお話を、何の予備知識も無しに本編から読んだとする。 「校正の行き届いた、きっちりした話だな」 「正義の為にとはいえ、殺人で解決するのはどうか」 「虐待されなくなって良かった良かった」 印象は様々だろうが、概ね好評価寄りの印象をただ漫然と持つだろう。 しかし様々な『イジメ』とも取れる(笑)キーワードを元にした話だと聞くと驚愕する。 それぞれの言葉、或いは文章の消化具合に感嘆する。 多分永花さんは、どんな『お題』も恙無く作品に取り込んでしまう『消化酵素』を持っているに違いない。 俺も欲しい(泣)

続きを見る
★★★★★
2011/03/02 22:34
+★★★★★雪をも溶かす、愛した記憶

★十個の温熱ラブストーリー 冬山で遭難しかけた脱走アンドロイドと、そこで命を断とうとした山岳救助隊の彼女が、ひょんなことから愛を育む。 止まない吹雪の中でアンドロイドの彼が選んだ選択は、自らの機能が停止する時に発する緊急信号だった。 人の記憶もアンドロイドのメモリーも、元を辿れば電気信号。 愛する者を守りたいという気持ちは、万物共通なのです。 あなたも是非、雪解けの温もりを感じて下さい。 読後温度43℃ 身体の芯まで温まるぜい☆彡

続きを見る
★★★★★
2011/02/01 11:03
短編にするには勿体無い+★★★

★八つ付けました(^-^) この短さで、良くここまで壮大な話に出来たもんだと感心です。 ESP物に有りがちな嘘臭さを、上手いこと学園ドラマのほんわかした中に隠して。 夢とウツツのハザマにまごまごしていると、アレヨアレヨと言う間の急展開に翻弄される。 そんな、読み応えたっぷりの佳作です。 小気味いい台詞回しと誤字の少ない整った文面に、スルスルと最後まで読まされてしまった。 オッサンの敗けです。 (;^_^A みなさんもドゾ☆彡

続きを見る
★★★★★
2010/12/26 23:09
+★★★★ 運命の糸はオレンジ色

星9つの佳作ですo(*^▽^*)o 「やっと会えた。……俺が君を救ってやるから、安心しろ」  面接の時に社長の純一郎からそう言われた風花。 しかし彼女は、恋愛からは敢えて自分を遠ざけなければならない、或る事情を抱えていた……。 喩え血が繋がっていなくても、無償の愛を与えることが出来る人が居る。 愛したくても、その方法が解らない人もいる。 祖父母の愛。母の愛。そして純一郎の愛。 風花を巡る色々な愛の形を、真輝さんワールドが見せてくれます。 貴方も勇気を出して、不安なことを吐露してみたらいい。 純一郎までとは言わずとも、受け止めてくれる人が居るかも。 読んでみて☆彡

続きを見る
★★★★★
2010/12/07 08:30
+★★★星八ツ 326頁のプロローグ

百地モモチ、戸隠トガクシ、藤林フジバヤシ。 伊賀忍者物のゲームやアニメ、マンガや小説に触れたことの有る人が、一度は耳や目にする苗字です。 その子孫達が何気なく暮らす今、戸隠の血を継ぐ夢子の元に、夢で見た王子様の百地忍がやってきた。 ほんわか青春ラブコメかと思いきや、彼らの関係にはどうやら大きな時代の力が作用しているらしい……。 壮大でスリリングな物語の始まりを期待せずには居られない外伝です。 本編が実に待ち遠しい。 早く来い来い百地伝♪

続きを見る
★★★★★
2010/10/31 09:03
+★★★★★★言葉の半身浴

人と同じキャラクターを、この人はここまで使いこなすかっ!っう作品ナノダ。 ‖:3彡 難しそうな雰囲気を醸し出しながら、こんなにもすんなり読めるのは、その実描かれているのは『愛』だからなのか? いやいや。 bikkeさんの紡ぐ言葉が、その色が、風合いが、貴方を捕えて離さないからナノダ。 ‖:3彡 貴方も、そして貴方も、bikkeさんの言葉を浴びに来るといいのだ。身心ともに癒されてリフレッシュ。 これでいいのだ。 ‖:3彡

続きを見る
★★★★★
2010/09/25 02:51
★★★★★ソウゾウ(想像・創造)の翼

短編集なので一話一話について語りたい所ではあるが、残念ながら文字制限が有るこのレビューで、この『観念世界』全ての話を詰め込むことは出来そうもない。 しかし、纏めてひとからげに出来る程、似通った話じゃないんだ。 不思議な物、シチュエーション、死後の世界、獏、貴女一体どこからこんな発想が出て来る訳ですか。 そこを教えて貰いたい。 お手軽にファンタジックな世界を楽しみたいかたへ。 音楽ならぬ文楽をどうぞ☆彡

続きを見る
★★★★★
2010/09/23 00:38
+★★★★嗚呼、薔薇色の人生

確たる目的も無く、C'est La Vieとばかりにグータラ浪人生活を送る繁徳。 その前に現れたのは……シャンソン歌手の肩書きを持ち、華奢な身体に薄紫色のショールを纏い、シャネルのサングラスで武装した、ハデハデぶっ飛び婆ちゃん千鶴子だった。 そして縁エニシが縁を呼び、彼の生活は彼女の送ってきたLa Vie En Roseな生き方に引き寄せられていく……。 映像化不可能な、五感を揺さぶる描写が、貴方を一瞬で物語へと引き込みます。 そして終盤は愛すべきキャラクター達との別れが惜しくて、ページを捲る勢いが滞ってしまうほど。 貴方をきっと満足させる、『もてまん』の世界へ ようこそ!

続きを見る
★★★★★
2010/06/28 12:27
★★★★★終わっちゃヤダ!

前略 蜘蛛谷レンズ女史 物語を読み終えて一番強く襲ってきたのは喪失感でした。 彼らの物語が終わってしまったという事実だけがカラッポの心を支配しています。 アキトにナオヤにアキラにハルタにQちゃんにゲンさんにもう会えないかもしれないという現実がそこに有りました。 心の虚無を補填しようと数々の短編をまた読み漁ってみました。 でも彼らへの思い入れがまた増してしまうと心は寂寥感で溢れてしまいました。 淋しいよぉぉ。 メテオロイドからまた新たな流星が生まれることを切に願っています。                   早々

続きを見る
★★★★★
2010/04/27 12:17
★★★★★★運命は悪戯

選択肢が有った。 逃げる 戦う 防御する 彼は常に逃げる事を選んだ。 人と、とりわけ女性と対峙する事を悉く遠ざけたのだ。 しかし邂逅は避けられず、そしてもたらされる不幸の数々。 恒に背けて来たその関わりの中にこそ、心安らぐ場所が有るという事も彼は知っている。 だが彼と関わるとみな、その背負った十字架に吸い寄せられるかの如く、不幸に見舞われるのだ。 「自分で死ぬ事も出来ない」 彼の呟きは運命に翻弄され続けた者の嘆き。自ら運命を切り開かなかった故の悔恨。 彼の十字架を降ろすべく立ち上がった三山、加藤の両名は、彼『佐多和也』を救う事が出来るのか。 稲葉禎和が放つ渾身のミステリー。 心して受け止めよ。

続きを見る
pagetop