愛水さんのレビュー一覧
登場人物がそれぞれの隠し事を持っている。 それが絶妙な絡み合いを見せ、短い物語にもかかわらずとても深いものへと昇華されている。 ミステリーとしてはもちろん、十分すぎるくらい楽しめますし、それ以上の感動も味わえるはずです。 それぞれがどんな隠し事をしているのか、ぜひ読んで確かめてみてください。
あなたはクリスマス、サンタさんに何を願いますか? この物語の主人公、サンタ君は皆さんが考えているようなサンタさんではありません。 だけど、サンタさんと変わらないくらいクリスマスの夜にたくさんの人を笑顔にすることが出来ます。 じんわりと心を暖かくしてもらえる、そんな物語を寒い冬の夜に読んでみてはいかがですか?
誰かが誰かのしあわせを願う。それはとても自然なこと。 だけど、それぞれの願いが同じとは限らない。 その歯車がずれてしまったとき、人々の想いとは腹裏腹に全世界を巻き込む戦いの火蓋が切って落とされる。 壮大なスケールの世界観の中で、縦横無尽に駆け巡る魅力溢れるキャラクターたち。 そして、何よりそのそれぞれのキャラたちの想いがひしひしと伝わってくる筆致には脱帽。 時には共に笑い、そして時には共に涙を流してしまいます。 緊迫感があってハラハラドキドキさせられるとても格好良い戦闘シーンもオススメです。 読み始めたら、この世界観にはまり込んでしまうこと間違いありません。 彼らに何が待ち受けているのか、そしてどこへ向かうのかその目で確かめてみてください。 ぜひ多くの人に読んでもらいたい秀逸な作品です!
幼い頃に母に貰った青い石。 母の深い深い想いが込められた守りの石。 そして、その石を巡って壮大な物語が展開していきます。 誰かが誰かを思う心。そのそれぞれの想いに深く心揺すぶられます。 眼前に広がるような情景描写と共に、登場人物たちの個々の心象風景も同時に感じてみてください。 きっと、あなたの心にも何かが残るはずです。
どこにでもありそうな、そんな日常の一コマを切り取って、それを素晴らしい作品に仕上げた作者様にまず脱帽です。 どの曜日のお話も派手さはないですが、思わず涙しそして笑顔になれる、そんなお話です。 人との出会いは、その時一瞬のものかもしれない。 でも、もしかしたら巡り巡ってまた素敵な出会いに繋がる。 だから、一つずつの出会いを大切にしていきたいとそう思わせてもらいました。 本当に素敵な作品です。 ぜひ、ご一読ください。
記憶をなくした少年レイ。 だけど、そんな彼の周りには暖かな人々が集まり穏やかな日々を送る。 そんな中、ある出来事がきっかけで取り戻した記憶は、想像を絶するほど辛く過酷なものだった。 全てを思い出したとき、彼が選ぶ道とは……。 景色がフワッと浮かんでくるような情景描写、個々の心情が痛いほど胸に突き刺さってくる心理描写、物語世界にすぐに引き込んでしまう構成、どれをとっても秀逸と呼べる作品。 恵まれたこの地球<ほし>に生まれたからこそ、深く考えさせられます。 心揺さぶるこの作品。 あなたの心の中にも何か大切なものが残るはずです。 ぜひ、ご一読あれ。
どこからどう語ればいいのか……。 そう思わせるほど、語りつくせぬ思いが去来する作品。 様々な要素が合わさり、珠玉の作品へと昇華させた筆者様には自然と頭が垂れる思いです。 時に笑い、時に泣き、そして先の読めぬ展開にハラハラドキドキさせられ、最後にはとっても優しく幸せな気分にさせてもらえます。 まだ、この作品を読んでいない皆さん、おめでとうございます。 だって、これからこんなに素敵な作品を読むことが出来るのですから。 是非読んで、私が言葉に出来ないことを感じてください。
深い傷を負った蘭は、何かに導かれるように異世界へと旅立つ。 自分に纏わりつく闇から逃れられると思ったのも束の間、それは異世界でも蘭を悩ませた。 しかも、その異世界でさらなる大きな使命がその小さな肩にのしかかる。 壮大な世界観に圧倒されながらも、繊細に描かれる登場人物たちの心理模様にハラハラドキドキさせられながら、どっぷりとその物語世界の中に浸れます。 少し進んでは、立ち止まり、それでも前に進んでいく蘭が健気で力を込めて応援したくなります。 彼女たちにどんな未来が待っているのか、それはあなたの目で確かめてください。
目をつぶれば浮かび上がってくるような情景描写。 練りこまれた構成。 そして、魅力溢れる登場人物たち。 幼馴染の三人が、久しぶりに出会ったことから織り成される、少し不思議なお話に、読み始めたらすぐに引き込まれてしまいます。 それぞれが、それぞれのことを想っている。 だから、勇気を持って「いいよ」って言ってみてください。 それは、素敵な魔法の言葉だから。 きっと、それで誰かの笑顔に出会えるはずだから……。
彼女は、彼のことが大好きで。 彼は、彼女のことが大好きで。 だけど、すれ違ってしまうその想い。 このまま二人はすれ違ったままなのか? 周囲の人たちの後押しを受け、今彼は決断する。 切ないほど真っ直ぐで純粋なその想い。 あなたの心の中にも届くはず。 ぜひ、二人の純愛の行く末を見届けてください。
「大地の王」を聖別し、守護するのが「一なる騎士」としての勤め。 通常ならば生涯その忠誠は変わらないはず。 しかし、若き「一なる騎士」リュイスは真の主に巡り合ってしまった。 そこから、運命は大きくうねり出し止める事の出来ない流れにのまれてしまう。 丁寧な文章で綴られる、しっかりとした世界観の中に身を委ねてみて下さい。 「大地」から流れる<気>を感じることが出来るはずです。
何年経っても忘れられない光景がある。 胸の奥底に仕舞い込んでおいても、ふとしたきっかけで鮮やかに蘇る。 そんな思い出の一つや二つ、大人なら誰もが持っていると思います。 ただそれが、嬉しいのか苦しいのか楽しいのか寂しいのか、はたまた切ないのか……。 思い出すものはひとそれぞれ。 主人公亜弓にもそんな思い出がある。 その思い出が抑えきれないほど広がったとき、亜弓の周りで運命の歯車はカラカラと回り始めます。 不器用だけど一生懸命な亜弓が自分の気持ちに正直になったとき、どんな決断を下すのか。 読むごとに脳裏に鮮明に広がる夏の景色とともに確かめてみてください。
ダイエット。 最近では、老若男女問わず気になる人が多いはず。 主人公、真琴は勢いで憧れだった朝倉先輩に告白するが、それに返ってきた答えは七夕までに痩せれば付き合うというもの。 それから、真琴のダイエットの日々が始まります。 様々なダイエットに手を出すが、途中挫折しそうになったり、その他色々なトラブルが勃発。 真琴は、彼女を取り巻く友人や恋人候補?たちに励まされ、時には叱咤されながらも最終的にはこれぞダイエットの極意とでも言うものに辿り着きます。 ダイエットしたい人にためになること満載な上、物語としてもとても秀逸な一粒で二度も三度も楽しめる作品です。 是非一読あれ。
あなたなら流れ星に何を願いますか? ある特異体質を持つ沙妃は、それゆえ人と関わることが苦手だった。 しかし、某バンドのボーカル圭吾と出会うことで彼女の世界は広がることになる。 幸せな日々。 いつまでも続けばいい。 そのささやかな願いは長くは続かなかった。 どうしても、のしかかる特異体質の壁。 沙妃はある決断をする。 「どうか私の分まで、あの人を幸せにしてください」 ある日、流れ星に沙妃は願った。 その願いが叶うのか、この恋の行方がどうなったのか。 それは、あなた自身で確かめてみてください。 切ないまでに美しい青春の1ページが、あなたの胸にも刻まれます。
どこから運命は狂ってしまったのか? 産まれたときからなのか? それとも、最初の罪を犯したときからなのか? それとも、女性を愛してしまったからなのか? 男が望んでいたのは、ただただ平凡な家庭。 少しも高望みなどしていない。 だけど、なぜか彼の願いは悉く潰えていく。 重厚な文章に導かれて佐多和也という男の半生を追体験することで、その悲しみや苦悩といったものが胸のうちを駆け巡る。 ケータイ小説の枠を超えた重みのある本作を、読んで後悔することはないでしょう。
満月の夜に現れる美しき月の使い。 彼の紡ぐお話は、一つ一つが美しく、儚く、胸に残る。 そして、最後の話を終えたとき、そこからまた新たな始まりがあります。 月夜の晩に、彼らに想いを馳せながらゆっくりと読み進めば、月の世界への道が開けるかも。 夜の世界、でも色彩に満ちた不思議なお話をご一読あれ。
ぽす、ぽす、ぽすん。 聞こえてくるしあわせの音。 この青い空と同じくらい、澄んだ心を持つ犬のマリン、飼い主のあんずちゃん、黒猫の天使のミール。 遠く離れていたって、いつでもそばにいるんだよ。 お互いに強く想いあう……大好きだよって。 強い想いはきっと伝わるはず。 最愛の友との別れは辛いもの。 だけど、この物語を読めば悲しいことじゃないんだよと、いつでもそばにいられるんだよと教えられます。 綺麗な涙を流した後は、ほらにっこりと笑って空を見上げて。 そこに広がるマリンブルー。 あなたの想いはきっと届くはずだから……。
ヒーローってどんな人のことだろう? 少年は考えます。 だけど、少年が本当のヒーローについて理解するのは、まだ少し難しすぎるようです。 誰にだってヒーローになれる可能性がある。 少年がそのことに気づくとき、一歩大人の階段を上るのでしょう。 すべての子供たちに向けて放たれるメッセージ。 もちろん大人にもグッと響きます。 あなたも、魔女の魔法にかかってみませんか?