矢印さんのレビュー一覧
季節ごとに書かれた青春のひとコマ。 季節を問わず、何気ない毎日=日常が青春で。 泣いて、笑って、甘酸っぱくて。愚痴ったり叱られたり。 人それぞれの青春色。 もぎたて果実の様な瑞々しさと、雲一つない空の様な爽快感。 二度と戻れない、だからこその輝き。 それでも、今からでも決して遅くない。 あーもう!好きですっ
それを修正する為に二つの顔を持つ、主人公めあり。 控えめな描写にもかかわらず、雨の日の倦怠感や湿り気を帯びた空気、クチナシのむせかえる様な芳香、心の軋む音さえ聞こえそうな。 世界に溺れてしまいそうな。 めあり。 君はきっとかわいい女の子だから。 できれば笑っていて欲しい。 短編よりもなお深い短編をどうぞ。
そうしなきゃいられない環境。溜まったモノをぶちまけたらこうなった。 リア友がくれたもの、失ったもの。 すべては揺れるテールランプ、光の海と風と共に。 熱くて真っ直ぐで単純で複雑で繊細で。胸の鋭い痛みと爽快感の融合。 確かにそこに存在した、少し昔の日本の夏の匂い。 それは青春そのもの。 真紀に会えて良かったのは主人公だけじゃない。 私も同じ。
ある女性ダンサーの半生を描いた実話ベースの小説。 人が変化するのには理由があって、必ずしも良いことばかりじゃない。けれども前向きに捉える事で開花する才能もある。 過去の挫折、強い意志、努力、美貌、良き出逢い、 人を惹きつける事の出来る人間にはそれ相応の理由がある。 良い意味での生々しさ、臨場感に高揚感を覚えたのは言うまでもない。 彼女の居場所は光の中、見つめるのはその先。 これまでも、これからも、きっと輝き続けるだろう。
へたっぴだと反感を買うが、あまりにも見事だと逆に賞賛に値する訳で 今作品の場合はモチロン後者な訳で 結果のナニは置いといて 文章読みながら喉を小刻みチョップしたい衝動も抑えつつ こう言いたい訳で 『宇宙の果てから良い訳を…』 聞いてごらん!
洗練された美しくも繊細な愛と哀の物語。ひとつひとつの言葉が実に気持ち良く耳を通り抜け、深く心に染み入り揺さぶられる。 音読したくなる。 大切な人を抱きしめたくなる。 ラスト、読者に宿されるであろうこの感情。 帯びた熱は余韻のままに、至福の時が過ぎゆくだろう。
真夜中の辣腕、ひとつ上の女。 経験上の知識と絶対的な勘を武器に、手慣れた愛器で華麗に獲物を仕留めゆく。 湿り気を帯びたような、独特で卓越した描写の弾は読者のハートをもクリーンヒットするだろう。 もし私が何かしら獲物を欲するならば、 是非とも彼女にお頼みしたい。
そう思えるような、1頁毎に綴られた何気にない日常、色とりどり珠玉のストーリー。 適正な字数。そこから広がる、根底にある人間ドラマの膨大さ、深さに感嘆。 マッタリはハッタリでもドッキリでもサッパリでもない。 シッカリである。 「カギアナ」は用意されている。 鍵を持つのは貴方自身。 回す価値は十分にある。
ネット社会への警告及び風刺を含むリアルタイムなサスペンス。 この世界、まさにセンスオブワンダー。 ここでは何も語るべからず。 野いちごのトリックスター、矢車ともがやらかした携帯小説の可能性。 雑談調な雑談帳。 誰にも止められない。
理由は違えど絶望し訳ありで老練な男女6人。 欲望、復讐、未練、人情、契り、…運命が彼等を引き合わせた。 闘う、彼等は闘う。 何の為に? 圧倒的存在感、歳を重ねた者だけが有する人間的深み、喜怒哀楽の全てが凝縮されている。 ヒューマニズム・クライムノベルの最高峰、見参。 御自身の手で確かめられよ。 この作品は間違いない。
女の子の大好きなモノがたくさん入っててね、思わず「きゅん」てなるから家で読もうね! そしたらいっぱい笑って、泣いて、一緒にキャーッ!って言えるから。 あっ そんなコトしちゃうの? それはズルいよ~ Sな彼氏があなたのオトメゴコロをくすぐるの。 オトメ必見、極上エンターテイメント。 …いいよね、こういうラスト。
現代人な貴方へ それはフワフワユラユラと「流れゆくもの」なのだ。 貴方は捕まえるのだろうか? 面白さがじわじわと染みる。 そんな逸品。