あの日、世界は音も立てずに壊れた。 だから、僕は僕になった。 もう誰にも侵されないために。 僕が僕であるために。 もう夢は見ない。 あの日の残骸が、今も胸の奥底にしがみついて離れないから。 夜が明けない。 もうきっと、永遠に。

あたし、深見舞花は、聖陽大学文学部英文学科の二回生。 自分で言うのもなんだけど、わりと普通に、真面目に生きてる一般人。 ……だったのだけれど、ある出逢いをきっかけに、あたしの毎日は劇的に変化した。 それというのも、すべては、親友の雪美をたぶらかしてポイ捨てした最低男、鳴海圭吾のせい。 大事な親友のために、復讐するべく立ち上がったあたしは、なぜだか複雑な事件に巻き込まれてしまい……。 しかも、復讐相手であるはずの鳴海圭吾に、時々胸がときめいてしまったりするなんて、誰にも言えない！ 恋と事件が交差する、秘密の恋愛ストーリー！！ ドキドキの予感満載で、いざ開幕！？　……の、はず。