プロフィール
秋野桜
【会員番号】45978
気ままにお話を書いてます。
★最新完結
『きみだけのメリー・プレゼント』
★お知らせとお詫び
『この恋を、笑って思い出せるように』
『いつでも一番星』
→しばらく更新停止となります。裏でぼちぼち書いていくので、再開する際はまたお知らせします。
『ここで息をする』
→当面の間、メイン更新です。
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作品一覧
総文字数/158,510
恋愛(その他)224ページ
公開リスト一覧
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レビュー一覧
2016/01/07 21:42
ネタバレ
ハジマリは業務命令
美人で派手な見た目のせいで、周りからは百戦錬磨と噂される柊華さん。だけど実際は男性経験もゼロで、むしろ夢見る乙女な心の持ち主。
「これは、業務命令なの」
だけどそんな彼女は、ある業務命令を後輩の印南くんにくだすことになる。無表情でさらりと毒づく彼と、業務命令をきっかけに徐々に近づいていく距離。
2人のハジマリは、果たして――。
見栄っ張りでなかなか素直になれないけど、印南くんの前だと翻弄されまくりの柊華さんが可愛かったです。またそんな彼女を毒舌で振り回す印南くんも面白くて、何だかんだでこの2人はいいコンビだなぁと思えました。
業務命令で始まる、後輩とのちょっと歪な関係。触れて近づいて、ドキドキと胸が高鳴って、そして気づく。どうしようもなく、彼に惹かれていることに。
ハジマリの合図は業務命令……それとも、魔法?
甘く切なく、ときどきくすりと笑ってしまう、可愛らしいお話です。
2015/11/09 09:34
ネタバレ
切り取られた永遠
とある夏、ひまわりのように笑う美月が事故で亡くなってしまった。大好きな彼氏を残して――。
そんな美月の霊が見えるようになった陽鶴。彼女の姿が見えるのも、声を聞くことが出来るのも自分だけ。それはなぜなのか疑問は残るけど、陽鶴は美月の助けになろうと動き出していく。ひと夏の幻のような永遠の日々の中で。
伝えたくても伝えられない。そんな状況の美月ちゃんの思いも、それを目の当たりにする陽鶴ちゃんの思いも切なかったです。
陽鶴、美月、杏里、穂積の4人で過ごす日々は、不可思議だけどかけがえのないもの。だけど奇跡はいくつも望めるわけでもなく、その現実を知る度に胸が痛くなる。
陽鶴ちゃんたちの優しい思いに触れるたびに泣けてきたけど、決して悲しいだけのお話ではない。だって大切なことは彼女にたくさん伝えてもらったから。
「美月ちゃんを永遠にする」
この文章のその先の温かな未来をどうぞ見届けください。
2015/11/02 12:54
ネタバレ
秘色色の青春
どの世界にいても何かしらの価値で人は分けられてしまう。その人の声を聞かずに決められた価値で階級をつけられる。
『我々は反乱軍である』
これはそんなヒエラルキーが成り立つ世界で思いを叫び、声を聞こうと戦う人達の物語。
全員が平等であればいい。私の声を聞いてほしい。理解してほしい。でも現実はそう上手くいかない。信頼していた人に裏切られることもある。優劣で上下関係を作られる。全員が分かり合えるわけでもない。
気持ちを伝えても耳を傾けてくれない。……それでも叫ぶ、そして声を聞く。そうやって戦うと決めた主人公達の姿に、勇気を貰うと共に胸が締め付けられました。学生時代、弱くて声を出して戦うことが出来なかった自分にもこの物語を読ませてあげたいぐらいです。
各々が思いを抱えているからこそ声に出して叫ぶ。耳を傾ける。少しでも寄り添い、また違った明るい未来を歩くために。素敵なお話です。ぜひご一読を。
2015/02/20 06:14
ネタバレ
あと1センチからゼロへ
「今年もわたしの勝ちね!」
身長差1センチの同期、珠綺ちゃんと伊瀬くん。
鈍感な彼女と優秀な彼は、とても気の合うふたり。
彼女にとって彼は“大事な同期”。だけど、彼にとって彼女は最初から“女の子”だった。
すれ違う1センチの想い、じれったい関係。
彼が手を伸ばしたとき、彼女は輝く女の子になる――。
あと1センチがとてももどかしい。近いと思っている距離でも、あと1歩を踏み出さなければどんどん遠くなっていく。
自信がなくて強がるばかりに自分を押し殺してしまう彼女。そんな彼女の弱さを、乙女心を、彼はちゃんと気付いてくれていた。
真っ直ぐな彼の優しい想いでおとめになっていく彼女が、とても微笑ましかったです。
忘れそうになる女の子の気持ちを思い出させてくれる優しいお話です。ありがとうございました!
2015/02/19 09:04
ネタバレ
グッバイ・メロディー
「俺は季沙のギタリスト」
始まりはふたりの幼いメロディー。
こうちゃんが弾くギターはかっこいい。わたしの大好きなギターを弾いてくれる彼は徐々に上手くなり、バンドを組んだ。
かけがえのないメンバーに出会い、4つのメロディーを奏でて。『あまいたまごやき』は次第に有名になって、そして。
幼なじみは――芸能人になりました。
大好きな音楽で、どんどん成長していく彼。誰よりも一番応援しているから嬉しいことのはずなのに。不安になって、そして気付く恋心。
加速する青春。彼が夢を追えば追うほど、ずっと隣にいることが難しくなっていく――。
こんなにも夢に向かってがむしゃらになれるのも、大切な人のために精一杯悩めるのも、きっとこの年頃だけなのでしょう。大切な仲間、恋人、家族、ファン、愛しい幼なじみ。大切なものに気付きながら成長していく彼や彼女の物語は、とても温かさに満ちています。ありがとうございました!