ひらび久美さんのレビュー一覧
1ページ目の犬井さんの語り口、すごく好きです。そこから引き込まれて、一緒に犬井さんの気持ちになって猿渡くんに振り回されていました。犬猿の仲、といいつつかわいらしい二人のやりとりが楽しいです。
学生時代の恋、大人の恋。それを思い出す主人公にものすごく共感しました。そうだった、私もそんな恋をしていた。それをとてもみずみずしく思い出します。表現力が秀逸で胸にいろいろな感情が自然に蘇ってきます。大人の恋は難しいけれど、最後は清々しくて温かな気持ちになれました。
オススメで見つけてタイトルに惹かれて読み始めたら、もう止まらなくなりました。 自分に愛情を向けてくれる主任からのプロポーズを、いきなり断るところから始まります。 どうして? 主任のことを好きじゃないの? そんな疑問をひもとくように、葉子さんの過去が徐々に明らかになっていきます。 大切な存在を忘れたくないから、という気持ちが心の枷になっていたのを、 その大切な人は気づいてくれていて……。 深みのある文章表現に何度も胸を打たれました。感情移入して泣いてしまいましたが、結末にホッとしました。
バリバリ仕事をこなしてお金も地位もある。そこに気の合う友達がいれば、必要なものなんてない? わけないよね~。でも、かつての肉食女子は、美貌とトークのおかげで恋愛に苦労したことがなく、34になって恋の仕方に戸惑っている。 そこへ指南役を名乗り出たのが、気の合う男友達。普通なら彼に迫られて素直にドキドキしちゃえばいいんだろうけど、彼は来るもの拒まずの過去を持つ。 本気になれるわけがないと気持ちにストップをかけようとする四季。彼にもなにやら事情がありまして。 イケメン年下男子にあんなふうに迫られたら、ころりと恋に落ちそうなものなのに、一筋縄ではいかないこの二人。いろいろな要素の詰まった恋のストーリーです。
同居ものにもいろいろありますが、まさかこんな始まりとは! 最悪な出会いをした彼は、なんと入社した会社の上司。そばにいると気温が10℃くらい下がった気がするとまで思ってしまう若葉ちゃんと、やり手イケメン上司の羽生さん。 若葉ちゃんは一生懸命でがんばり屋さんでかわいらしい女性です。自分は若葉ちゃんとはぜんぜん違うタイプなのに、若葉ちゃんになった気分で羽生さんに迫られドキドキしてました(笑)。 恋愛初心者ならではの若葉ちゃんの対応にジレながらも、マイナス10℃の気を纏う男が見せる情熱に、ドキドキが止まりません!
言葉の応酬からキスしてしまったふたり。そこからそれまでの小学男子のような悪友のような兄妹(姉弟?)のような関係が微妙に変化していきます。 ふたりの脳内の「やらかしちゃった!」思考&やりとりがじれったいのにツボにはまります。 じれじれの種類もいろいろあって、「おいおい」って微笑ましいものから「この展開やばくない? どうする気よ!?」的なものまで。じれじれに伴うイライラ感を補ってあまりあるふたりの会話&展開のテンポの良さ! 楽しんで読ませていただきました。
毎日あたり前に顔を合わせて、あたり前に過ごしているから、ついついキツイことを言ってしまう。うるさく急かしてしまう。 ママさんにはあるあるではないでしょうか。 子どものいてるママさんに、心の余裕を失ったとき、読んでもらいたいなぁと思います。 泣かないぞ! と思ってたのに、泣きました。今日は子どもにやさしくできそうです(今日だけかい! という突っ込みはナシでお願いします(笑))。 心に余裕を失ったときはまた読みに来ます。
大好きな彼との同棲も三年続けばなにやら……と不穏な出だし。 男性は、そうそう記念日も忘れるし、サプライズを期待する女性の気持ちを 踏みにじるし。わかるよ、わかる、と共感しまくりだったのですが。 もしかしてそれを食べたら……とありがちな想像をしてしまいましたが、 予想外の最後にほっこりにんまりさせられました。 恋に一途でがんばる大人女子にはステキなサンタさんがやってくるのです。
世の中的にはきっとイタイよね、ということで、大好きなかわいい物を封印しちゃった那奈さん。趣味のブログでストレス発散。このブログが実は結構キーポイントだったり……。 会社でダントツ人気の気になる年下イケメンくんがぐいぐい迫ってくるかと思えば、ダサい主任にここぞというときに守られて。 でも、平穏に生きたいという気持ちで、いろいろ悩んで踏み出せない。そんな複雑な女性の気持ちが丁寧に代弁されています。 読み始めるとテンポのいい文章と展開に引きずられて、ストーリーの世界にどっぷりはまってしまいました!
もし自分の彼氏が芸人さんだったら……? 親に紹介できますか? 売れっ子になり始めたら不安になるんじゃないですか? そんなもしもを主人公・菜々ちゃんの気持ちになってどっぷり体感できます。 彼が売れ始めて嬉しい反面寂しくて不安な気持ち、訪れた悲しい試練。そこにすすっと入ってくる何でもそつなくこなす後輩くん&無愛想イケメン上司。 彼の側にもいろんな試練があって、ハラハラしますが、離れた一年間も大切にお互いを想っていたふたりに胸が熱くなりました。 ちょっと縁のなさそうな世界を覗いて幸せになれるストーリーです! 文章もふたりの掛け合いもステキ。 めっちゃえ~よ~。読んでみてな~。
御曹司とのウェディングを夢見た文は、今回も「都合のいい女」であったことが発覚。 ドン底に落ちてしまった彼女を、いつも意地悪ばかり言う(by文)同期の元希が マンションに住まわせてくれることになります。 友達同期との清く正しい同居だと信じ込んでいる文に、 なんだかんだと理由をつける元希がいじらしいくらいです。 過去の恋からいろいろ悩んでしまう文。 じれじれオフィスラブが最後は耐えに耐えた彼の暴走気味(?)の溺愛に。 清く正しい溺愛をぜひご堪能ください! 今回も楽しませていただきました!
長く同棲を続けていたカップルに訪れた危機(!?)かと思いきや……。 どんなに好きな人でも、一緒に住んでいたら空気のような存在になってしまいがちだけど、相手を想うこと、気持ちを言葉で伝えること、身体を重ねること、そのどれもおろそかにしちゃいけないんだなぁと思わされました。 好きな人にはいつまでも心掻き乱されたい、恋い焦がれたい。ステキなカップルだな~と思います。
幼馴染み故に、そして二人の関係の始まりのときの言葉故に素直になれない彼女。 彼に溶かされてしまうとか、溶けて飲み込まれてしまいたいとか、そういう熱い恋をしたことを思い出します。 彼への思いに翻弄されるのがとても切ないですが、その分、最後が本当に甘く感じます。 こんなに策士でセクシーな彼に私もドロドロに溶かされたい!
ちょっと前に、花菜と同じような経験をしました(家出はしてませんよ(笑))。 殺意(に近い怒り)を抱いたり、いくら夫婦とはいえ言わないと伝わらない、言ってくれないとわからないんだよと感情をぶつけ合ったり。 結婚して年月が経って、恋人だったときの気持ちが消えてしまったように思えても、きっとそれはそう思えるだけで、本当はまだお互いを想い合っているだね、と安心させてもらえるお話でした。 主人公たちと同じ年代、あるいは結婚数年目の方にはとても共感できるお話だと思います。
どうして彼が指輪を残して突然いなくなったのか。その謎が気になって読み始めたのですが、凛花の言う通り本当に浮気だったの……? 再会した彼は、気持ちを封じ込めようとする凛花に対して優しさと気遣いを見せます。揺れ動く凛花の気持ちが痛いほど伝わってきます。 私、ハッピーエンドが大好きなので、もしかしてこのまま気持ちが通じ合わないの!? とものすご~くハラハラしたのですが、最後は涙しながら胸を撫で下ろしました。 深い気持ちでつながった二人の物語です。家族として向き合い支えることの大切さを教えてくれます。
クリスマスに恋人と住むところを失った(奪われた)主人公・白路。まさに不幸のどん底状態でリアカーを引いていた彼女は、おだしのいい匂いに誘われ、小料理屋の主人・眞人に「何か食べさせてください!」とすがります。それが縁で、もう一人の同居人、梅之介と三人での不思議な同居生活が始まります。 手負いの犬のように白路に(言葉で)噛みついてくる梅之介。けれど、やはり彼にも、そして眞人にも痛々しい過去があります。 一言で伝えきれる内容ではありませんが、その過去を乗り越える過程が切なくも美しい文で綴られています。涙なしでは読めませんが、最後はすとんと胸に落ちる、そんなお話です。 そこここにおいしそうな料理が丁寧に描写されていて、口の中に味が広がります。お腹が空く覚悟が必要かも!?
来るもの拒まずで社内NO.1タラシ(と悪評高き)イケメンにいきなり「抱いてください!」とお願いする主人公いろはちゃん。えええっ、いきなり……? と驚かされますが、彼女の抱える事情とは……? 彼女の言う「悪い子」には簡単には想像できない思いが込められています。彼、お母さん、彼の元カノ軍(?)との関係が徐々に変化し、いろはが乗り越え成長していく様子に、自然といろはを応援してしまいます。いろはの言う「悪い子」とは? 本当に当初願っていた通りの「悪い子」になったのか? どうぞご覧ください!