最悪な出来事から救い出してくれた一人の男。
そこからはじまりながらも、すっと出会いが訪れることもなく、きれいな時間の流れと共に再会を果たすところがとてもよかったです。
たまに、主人公の前の会社の人物が現れるのですが、その人たちの美羽に対するひどい態度に、現在就職している会社の人とのギャップの違いに、読んでいてスッとさせられるところがありました。
人を利用しようとする人間の汚さがさらりと描かれておりながらも、主人公とそれを取り巻く人物たちがとてもいい人たちで、一見、ドロドロのストーリーになりそうなものが、とてもきれいで感動的な作品になっています。
とても、素敵なストーリーで、どんどんと惹きこまれていきました。

不器用なのは、主人公の操だけかと思いました。だけど、いろいろと読み進めていくと、海藤さんも意外と不器用？
操の強がりは読めば読むほどわかり、それを自分の中でもいろいろと葛藤しながらも、そんな自分を認めている。だからこそ、自分はかわいい女にはなれないと諦めている部分もあり、海藤さんはそんな操が好きなのに、操はそこは欠点としか思っていなくて……
ここでもすれ違いなのですが、だけど、恋ってそういうものだと思うし、読んでいてとても面白く、リアリティがありました。ただのラブストーリーのストーリーだけではなく、キャラの内情がより深く書かれており、純粋に『うまい』と感じました。
読み応え満点の作品です。

過去に自分の容姿で大変な目にあった美優。それからは、本当の自分を隠し、わざと女の部分を隠して過ごしていた。そんな中出会った男。最悪な第一印象のその男は、どんどんと隠している美優の本当の姿を引き出そうとしてきて……

最悪の出会いから、何かと強引にペースを乱される美優。そして、美優に特別な感情はないとしながらも、次第に惹かれていく玲王。
反発しながらも、惹かれあう二人。そして、そんな二人の周りで起こる数々の陰謀にどんどんとストーリーに惹きこまれていきます。
読みやすかったし、話も練られていると感じました。
素敵なお話でした。

まさに、天敵とでも言えるほどに社内では正反対の二人。
そんな二人が、ある出来事をきっかけにゆっくりと近づいていく。

とにかく、文章の掛け合いがとても面白く、どんどんとストーリーを読み進めていきました。次が読みたくて読みたくて仕方がなく、読む手が止められませんでした。
特にはじめはお人好しな日冴が、なんだかんだと荒神さんを助けていく。自分を犠牲にしながらも、『仕方ないか…』と納得しているところは、なんだか日冴らしくていいと思いました。
そして、どんどんと暴かれていく荒神さんの感情。
日冴とともに、私も『え～～～！？』でした。
だけど、そこからストーリーは一変しますが、そこからもとてもよくて…
終始、楽しめました。

まさに、王道と言われるオフィスラブのストーリーです。
だけど、ストーリーに惹きこまれるのは、それぞれのキャラがきちんと確立されていて、とても丁寧に描かれているからだと思います。
主人公である都、その上司である森崎課長。そして、毒舌のエース、桐谷。
この三人のあり方が、とてもしっかりとしていてストーリーを引き立てます。

ゆったりとした流れのストーリーの中、巧みな文章表現がすばらしく、また、ストーリーの隅々まできちんとされていて、よかったです。
とてもお勧めの作品です。

突然の異動命令。栄転かと思えば、なんとなく思っていたのと違う。その異動の真実と同時に、頑なで最悪な常務と反発しながらも次第と心が近づいていく二人。

恋愛だけではなく、会社の中での親子の駆け引きなど、いろいろな要素がたくさん含まれていて読むのが楽しくもあり、切なくもありました。
また、最後の最後まで二人がどうなるのかわからず、本当にドキドキさせられました。

身内を亡くし、一人となってしまったマリン。そんなマリンの前に一人の男性が現れる。その人は、これから先のことに困っていたマリンに仕事を頼むのだが、それは―――…

曲者ぞろいの浩一郎の身内とのバトル。そして、仕事でありながら、どんどんと浩一郎に惹かれていくマリンの切ない気持ちがとてもよく伝わってきました。
また、その先に隠された真実が最後にわかった時、より一層、物語の深みがでて、とても素敵でした。
一途な浩一郎がとてもいいですね。
とても素敵なお話でした。

読めば読むほどにとても深い作品でした。
子供の頃につらい経験を受けた史郁。そんな史郁は自分が結婚することなどできないと諦めていた。そんな中、世話好きな先輩により、強引にお見合いをセッティングされたのだが………

はじまりは至って普通のストーリーだと思っていました。ですが、読み進めるにつれて、そこに隠されている真実や愛情の深さに読めば読むほど惹きこまれると同時に、胸を痛めつけられました。
ご都合主義の多いストーリーが多い中、リアルな人間心理が書かれており、後半部分ではとても読むのが切なくつらかったです。ですが、現実にはこういった人がいるのも事実で、それをストーリーだからとむやみやたらにいいほうに持っていくのではなく、ありのままつづられているように思えました。

過去にきつい一言を大好きだった元カレに言われてから、真剣な恋をすることができない主人公。
そして、そんな主人公が神頼みをしているところに、突然現れたとてもかっこいい男性。優しいかと思えば、辛辣な言葉を投げかけ、やたらと自分に構ってくる。

過去のトラウマを通して、それを乗り越えようとする主人公と、きつい言葉を投げかけながらも、実は優しく手を伸ばす彼。
神社を舞台にした、温かいラブストーリーです。

最後まで読み終わって感じたものは、こういうストーリーのほうが現実的なのかもしれないと思ったこと。
ストーリーとしては、別段波があるわけではありません。だから、もしかしたら物足りないと感じる人もいるかもしれません。
でも、現実は実際はこういうような気がしました。特に波があるわけじゃない。でも、ゆっくりと流れるように惹かれていき、意識したりしないようにしたりとしながら想いが繋がっていく。
そんなゆったりと流れるようなラブストーリーでした。

読みやすく、ほんわかとしたストーリーをお望みの方にうってつけの作品です。

お互いに惹かれあっていながらも、素直になれない二人。そんな二人に、結婚の話が……
明らかな政略結婚に、お互いに気持ちがある二人は承諾する。でも、はじまりが政略結婚だということが、後々まで二人のすれ違いを生むことに…

たった一言、二人が気持ちを伝え合えれば済む話。
だけど、二人の性格がそれを難しくしています。
一人が素直になれば、一人が勘違い。また、その逆も然り。
ラストでは、漸く気持ちが繋がるかと思えば、また、別の方向へと行き……と、最後の最後までどのような展開へと導かれるのかと気になって仕方がありませんでした。

ですが、最後まで読み終わって、ストーリーにのめりこんでいた私は漸くホッとしました。

いい子でいたはずなのに、年を取れば結婚もしない自分は親にとっては困った子。
いつの間にか、自分の立ち位置が親の中で変わっているという内容が、まさにリアルだと思いました。そこから始まったストーリーが、まさかこのような展開へと進んでいくとは思いもよりませんでした。
同期との関係や、突然の嘘のようなプロポーズ。
そして、まさかの最後の展開と最後の最後までドキドキなしでは読めません。最後まで展開の読めないストーリーに一気に惹きこまれていきます。

マンションを購入したことで、否応がなく近づく二人。
はじめはお互いがお互いに、相容れない関係。特に、課長に対する主人公の表現が面白くて面白くて。すっとその時の感情が入り込んできます。
また、絶妙な突っ込み。そして、イケメンのはずなのに、性格が残念な課長。
読めば読むほど、面白くて、最後の最後までどんな結末になるのかとハラハラの連続でした。

大人の恋愛。だけど、笑えるお話です。
シリアスではなく、楽しいラブストーリーをお望みの人には、とてもおすすめです。

いろいろなことを妄想してしまうのは、恋する乙女にはありがちなこと。そんな妄想女子を通しての恋愛に、とてもドキドキしました。
この状況はこの後、こうなるんじゃないかな？とか、そういうことは誰だって一度はあるはず。
そこに、最強のドS男となると、読まずにはいられない。そんな中、紡がれるストーリーは、純粋な恋愛ストーリー。
妄想と現実の中で、ギャップを感じながらもゆっくりと自分の気持ちを固めていくなのか。そして、そんななのかにだけ、本性を見せる黒川。
お互いがお互いに自分の気持ちに気づいているようで気づいていない。ところどころに繰り出される黒川の嫉妬のような部分が、読んでいてキュンとさせられました。

恋に仕事に一生懸命の果歩。だけど、その結果は報われない。そんな中、出会った男は、最低最悪の絶対に近づきたくない男。なのに、なぜか隣の部屋に住んでいて―――…

突然の出会い。そこで途切れるはずの糸が、ひょんなことから繋がっていて、主人公の果歩をつらく切ない恋へと連れて行く。
仕事に一生懸命でありながらも、なぜか中途半端。恋も一筋縄ではいかない。そんな女性はこの世の中にたくさんいる。だからこそ、果歩というキャラクターに惹かれていくのかもしれません。すべてが報われるわけじゃない。それでも、めげずに頑張っていく果歩。そして、そんな果歩をさりげなく助ける昂生との関係が、とてもよかったです。最後まで、ハラハラの連続でした。

タイトルからは、とても切ない恋物語なのかと思っていたのですが、以外に純粋なラブストーリーでした。読み始める前は、悪い男と称される響は、かなり冷たい男なのかと思いきや、そうではなく、本当はクールだけど優しく一途な男だということが判明。
そんな男に、悪戦苦闘しながらも一生懸命に想いをぶつける紗英。
予想を裏切られた、純粋なかわいいストーリーに驚きながらも大満足でした。
もっと、二人のその後が読みたいと思えるような作品でした。

自分の人生と性格に悩み、一大決心をした主人公。
そして、そこでたった一夜を過ごした相手。まさか、その相手と再会するとは思いもせず………

姿を偽り、常務を接しながらもその心は惹かれていく。その姿がテンポ良い書き方で書かれており、とても読みやすいです。また、オフィスラブには欠かせない、企業のもろもろなど盛りだくさん。
楽しく読ませていただきました。

心にトラウマを持つ女と男。
出会いは最悪だったのに、お互いを知ることで二人は惹かれていき………

表紙を見る限りでは、とても切ないお話なのではと思いながら読み始めました。
だけど、読み始めると、さすが宇佐木さん。惹きこまれる文章力で、どんどんと惹きこまれていきました。
この先がどうなるのかと、気になってストーリーにどっぷりとはまってしまいました。

一本筋の通った強い麻子が、とてもうらやましくもあり、そんな彼女に次第に惹かれていく社長の気持ちが女ながらにわかってしまいました。
とても素敵な作品でした。

設定も何もかも面白くて、ストーリーにどんどんと惹きこまれていきます。
また、携帯小説家というのと小説サイトがベリーズカフェなどを思い起こすことができ、読みやすかったことと、自分もサイトにお世話になっている身としても、話に入り込めました。

キャラクターは一癖も二癖もある人物ばかり。だけど、それがいい味をだしていて、また、主人公である麻耶には、散々な出来事の連続で、いろいろと可哀想でした。
でも、だからこそご都合主義という展開ではなく、じっくりとストーリーに入り込むことができました。

面白い、メリハリのある作品です。