空波 刻羅さんのレビュー一覧

食いついてしまった 名は現実 味は残酷 食後は……それは読んだ人にしか分からないでしょう この感じ、この気持ち 嗚呼、と声がこぼれ落ちた あまりにも悲しいのに 私なんかでは感じられない現実なのに 妙に身近に感じてしまう 感情移入が事も無げに出来てしまう 他人の苦しみを知ってしまった時、私たちが得られるものは何か 名を優しさ 同情からくるものかもしれないが、思ってしまう 『頑張って』ほしい、と ぜひ、ご覧下さい

笑いは身近にあり 当人にとっては不幸のタネかも知れませんが、周りからしてみれば笑いのタネ この作品の彼の不幸は正にそれかと 不幸はどうしてもマイナスのイメージしかありませんが この作品の場合、言い方が面白いので笑けてしまう 不幸が面白く見えてしまうのは作者の表現の仕方の賜物だと思います ぜひご覧下さい

現実では起こりえない体験 ですがこの作品を読んでいると、ふと思います そんな確証はどこにあるのかと やけに現実味を帯びた話の内容はそんな事を思わせ、私たちの安全と言うものを疑わせます 本当ならばいつ起こってもおかしくはない恐怖 初めは小さな異変から、そして異常な出来事、ラストはとどめと言わんばかりの恐怖 徐々に来る恐怖の片鱗には見せ方の上手さまで感じました ぜひご覧下さい

手に取る様に物語の情景、登場人物の心情 そして彼女の達の笑顔まで見えてくる物語でした 理由は作者の文章の書き方の上手さにあるかと 違和感、矛盾感を全く感じず、一人一人のキャラが引き立っていて無駄がない文章構成です 一人一人が個性豊かで、素敵なキャラクター 物語の美しさを彩る風景 全てを言語化し、 且つ上手く魅せるこの作品は正に作者の表現力の賜物でしょう 生きる為に、 生きていく為には、 そう言う彼女の言葉には何か教訓めいたものを感じました ぜひご覧下さい 素晴らしい文章たちが あなた様を招き入れてくれますよ

歌謡物語 この作品を表すなら正にこれかと 物語を読むと言うよりは、歌でも詠むような気分になります 昔話でありながら、戯曲のような華やかさがある 内容が濃く、言葉が深い 言葉に魅せられます 恐らくは読み手を選ぶ作品かと思います 読解が難しい そう思う方も多数いるかと思いますが、それにそそられる方もいらっしゃるでしょう 酔いしれてみませんか 詠みたくはないですか 謡われる、この物語を どうぞ、 ご覧になってみて下さい

一人の男性が視る、ある人の物語 それを私たち読み手が読む 不思議なカタチで綴られた作品でした ですがそんなカタチであったからこそ、{観れる}モノは多く、同時に知り得たモノで読み手を楽しませてくれました 世界観は正にファンタジーであり、醍醐味と言えるモノが満載です 召還獣や、魔術 そんなつい、そそられてしまう様な要素がいくつも散りばめられていました そんなものが観れる古文書を読みたくはありませんか それはここにありますので、お手にとってみて下さい ファンタジーならではの空想世界が好きな方にお勧めします

タイトル通り、もしくは作者の思惑通り まるで深い海に落ちていくような、ゆったりとふよふよと底へ、底へと沈んでいく そんな体感をするかのように、気持ちが暗くなる。 ですが、何故か物語の結末を受け入れられる 悲しく、残酷な結末の筈なのですが嫌な気持ちがない 不快感がないのです 淡々と語られた文章は それを忘れさせ、物語というよりは論文でも読んでいるみたいです 暗い気持ちになるのも、また一興 自らソレを味わいたい方、この作品を手にとってみたら如何でしょうか ぜひご覧下さい

愛すべきモノは何か 愛とは 美しくも醜い感情 不確かな想い それによって起こる 人格の破綻 そこをついたこの作品は怖い筈なのに 納得をしてしまう 作中に出てくる愛も 要は、{本物}なのだから ぜひご覧になって あなた様の目で 確かめて下さい これも愛、故が為の物語なのだとーー

書き方、表現が上手いです 単純な事柄でも 比喩や定義付けをすれば深い事に感じられました それは普通ーー私たちが何度か体験したのにも 関わらず、 何故だか、意味深なモノがあります 些細な事に大胆な表現を扱うこの作品 当たり前を 普通で視たくない方に お勧めします ぜひご覧下さい

歴史上に存在する人ーー題材となる人物を架空の作品に取り上げるのは それなりの労があります 何せ、実在者のイメージというものは決まっており、それはどうしても 読み手側から拭えません 実在者の イメージを壊せば 読み手に不快感を与えてしまいます ですがこの作品は 沖田総司という人物を 細部に至るまで再現し 尚かつ、現代に召還された彼の心境を よく読み手に伝えています 人によってはその心境がありきたりと、感じられるかもしれませんが 私的にはこのカタチが 一番合っているのでは ないかと思っております 沖田総司を再現し かつ、作者の世界ーー 幻想を取り入れたこの作品 ぜひご覧下さい

気付いたら100ページになっていた 気付いたら30分たっていた それがこの作品です 圧倒的な言葉と 内容たちが 読み手を招き入れ 私たちは引き込まれしまう 人々を魅了する作品と 言っても過言ではありません そんな作品にあなた様は最近出会えましたか 私はその作品に出会い 余韻に浸っております ぜひご覧下さい