ある日の図書館にて。 今日も、気ままな仔猫ちゃんは不器用な狼くんに振り回されていました。 ﾟ･*:.｡.＊.:*･ﾟ.:*･ﾟ＊ﾟ･*:.｡.＊.:*･ﾟ.:*･ﾟ＊ 「……お、俺っ！　お前のこと……」 辻川 碧伊 ( Tsujikawa Aoi ) × 「うるさい。うざい。 いい加減にどっか行ってよ……」 尾方 虹心 ( Ogata Niko ) ﾟ･*:.｡.＊.:*･ﾟ.:*･ﾟ＊ﾟ･*:.｡.＊.:*･ﾟ.:*･ﾟ＊ そんな、うまく噛み合わない２人(２匹)のお話です。 ＊01/02start. 　

　 小さい時から体が弱くて、入退院の繰り返し。 でも、入院しては脱走しようと試みて。 だけど結局失敗。 そんなある日、病院の裏庭で泣いている私を見つけてくれた。 「大丈夫？」 なんて、優しい言葉をかけてくれた。 私は首を横に振るので精一杯だったけれど。 私はあれからずっと、貴方のことだけを想っていました ――。 　

　 「バーカ。お前本当に馬鹿だな」 真夏の太陽が降り注ぐ中、俺達は歩いていた。 ひまわり畑に太陽の光が反射して眩しい。 「う……うるさいっ、馬鹿じゃないもん！ 悠のほうが……馬鹿だし」 必死に言い返してくる俺の幼なじみ、愛夏。 こんな関係がずっと続いたらいいのに、なんて何度願ったか分からない。 ＿＿きっとそれくらいに俺は、君のことが好きだった。