月刊注目作家 2013年2月 恵蓮
2013年2月 恵蓮さん
人間ドラマが丁寧に書かれた読み応えたっぷりの作品を多く執筆中の個性派作家・恵蓮さん。編集部ではミステリーのイメージが強かったのですが、今回の新作はオフィスラブ♪
完結後はいっきに総合ランクアップし、現在も上位掲載中でまさに今が旬!ということでお話を聞いてみました。
- ——新作のオフィスラブ「甘いSpice」は執筆期間1ヶ月とのことですが、ペースは早いほうですか?
- 執筆ペースは気分が乗っている時は早いですが、産みの苦しみを味わっている時は一文も書けません。何ヵ月も更新出来ずに止まる時もあります。「甘いSpice」は本当に勢いだけで書いた作品で、自分の中でも最短だと思います。
- ——恋愛モノでは学園からオフィスまで書かれるほか、本格ミステリー等、幅広いジャンルの小説ネタはどのように構想されるのでしょうか?
- ネタはほぼインスピレーションです。私の場合、曲のタイトルや歌詞で惹かれた単語やフレーズから始まります。そこから妄想を広げるだけで、構想とはとても言えません。 恋愛モノは設定だけ決めて、書きたいエピソードをいくつか繋げて書き出します。公開するのも早い段階。なので、乗らなくなると止まります(汗)逆にミステリーは事件、背景、結末を全部練りに練って、ある程度話が進まないと公開しません。文章構成にもすごく神経を使う。ミステリーの方が、「構想してる」と思います。コアな読者様しかつかないんですけどね(涙)
- ——作品ごとのテーマやキーワードについて、どのように考え執筆されていますか?
- キーワード、テーマ=作品のコンセプトだと思ってます。コンセプトを決める時、ベリーズカフェのキーワード検索で出てくるような「流行りのキーワード」をメインにするのは避けてます。それを書くと、他の作家さんと似た作品になってしまうし、自分の個性が無くなってしまうので。「甘いspice 」だったら、「堕ちる」。「優しい放課後〜」は「夢」「レッスン」、「Criminal Rule」は「rule」「嘘」って具合に。最後までぶれずに書けた作品は、そういうテーマがちゃんと生かされて、メッセージとして受け止めてもらえるんじゃないか、と。逆に私の場合、その言葉がないと、物語がまったく浮かんでこないんです。
- ——作家活動をするきっかけについて、教えてください。
- 小学生の時に読んでた漫画雑誌に「漫画原作募集」がありまして。元々感想文とか作文が得意で、思い付いた物語を原稿用紙に書いて投稿した小学三年生の時が活動の最初です。もちろん選外、一度だけCクラスなんてこともありましたが、その頃書いてたのがミステリーでした。あり得ないですね(苦笑)中学校で漫画が得意な友達に原作を提供して、合作を作ったこともあります。それを他の友達にも読んでもらって。「早く続きを書いて」って言われるのが嬉しかったですね。
- ——小説を書くことについてのこだわりを教えてください。
- 人とは違う作品が書きたい!以前作品に感想を寄せてくださった読者様から、「他の作家さんとは違う」と言っていただいて、すごく嬉しかった。今後もそう思ってもらえる書き手でいたいんです。なので、書いておきながらケータイ小説を読むことはほとんどありません。他の作家さんや流行りに影響されて、自分を失うのが怖いんです(笑)
- ——これから書いてみたいテーマや、挑戦したいジャンルがあれば教えてください。
(恵蓮さんが書く狂愛モノが読みたいなあ…と密かに思っております) - 今書いてるジャンルは、コンスタントに続けていきたいです。出来れば「最後まで騙された!」と思わせるミステリーとか。後は「ブラックファンタジー」多分要望はほとんどないでしょうが、興味あるんです!
編集部様からのご要望の狂愛モノも、リクエストとして考えてみます。ジャンルはミステリーにした方が書きやすいかも(笑)
恵蓮
書籍を出版してる訳でもない私が、このコーナーに取り上げて頂いて、非常に恐縮しております。いくつかのジャンルで書いてるので、リクエストや次作への要望など、聞かせてもらえると嬉しいです。私の作品、悲しい位リアクションいただけないんで(涙)次は空気読んで大人向けの作品執筆しようと思ってます。是非お目通し下さい!
- 『甘いSpice』
- 遠恋中の私を惑わす、プレイボーイの甘い誘惑…
- ごく普通のOL・愛美は大好きな彼氏と遠恋中。信じてはいるけれど、時折襲ってくるどうしようもない不安。そんな心の隙間を、『抱かれたい男No.1』とまで言われる社内一のイケメンが甘く意地悪に攻め立てていく──
-
- 『Criminal Rule』
- 華やかなパーティーの夜、二人の男が死んだ。張り巡らされた「嘘」が、事件の真相を隠していく。それぞれが決めたルールの元、事件に関わった者達。本当に嘘をついているのは、誰?
-
- 『Mariage〜一番好きな人』
- 誰もが羨む完璧な彼、純也がいながら、プロポーズに応えられない奈智。奈智の心が追い求めるのは、義理の兄、祐介の心で…
私の最初の作品です。
-
- 『トップシークレット』
- モデルの美優の幼なじみは超イケメン俳優の梗也。クラスメイトでアイドルの俊輔から告白されたことをきっかけに、変わらないと思っていた関係が、微妙に動き始めていく。執筆中です。
Berry's Cafe編集部で毎月1名、今注目している作家さんを紹介するコーナーです。
執筆活動状況や得意ジャンル、おすすめの作品などを掲載しながら、ふだん、なかなか知ることの出来ない作家さんの魅力を、みなさんにお伝えしていきます♪
このコーナーに取り上げて欲しい作家さんや作家さんへの質問、ご意見ご感想はこちらまで!