月刊注目作家 2013年11月 reY
2013年11月 reYさん
大ヒットシリーズ『白いジャージ』でおなじみのreYさんがついに登場!大人向け恋愛小説への意気込みや、学生向けケータイ小説を書かれてきたreYさんがいま感じること、そして執筆活動にこめる想いなど、愛と胸キュンに溢れるお話を伺いました♪
- ——いままでの執筆活動をふりかえると、どんなことを考えますか?
- 幼い頃から書くことが大好きで書くことを仕事にしたいと思っていましたが、夢は叶わずOLになり平凡な毎日を過ごしていました。心の中に何か寂しさを抱えていたようにも思います。そんな時に、野いちごのCMを見て、その数分後にはケータイで「白いジャージ〜先生と私〜」を書き始めていました。その日から、毎日書くことに没頭しました。自分の心の中の想いを文章にすることで自分自身と向き合うことができ、前向きに生きられるようになったのです。そして、ケータイ小説ならではの“繋がり”に温かさを感じました。読者さんと繋がっている、読者さんが私の小説を待っている、そう思うことで意欲がどんどん湧いてきました。ひとりでは絶対に書けなかった。みんなと一緒に創り上げたその作品が、第2回ケータイ小説大賞の大賞を頂くことが出来ました。どうして、私がケータイ小説を書くことに夢中になったのか考えてみると、やはりそれは読者さんとの繋がりだと思います。そして、私自身がずっと胸に抱いていることは、学生の頃のようなキラキラした気持ちを忘れたくない!という想いです。大人になってもキラキラした瞳を持ち続けられる人でありたいという想いが、私を小説の世界に引き込んでくれたのだと思います。
- ——現在連載中の「もっと見つめて〜麗しの和装カメラマン〜」について聞かせてください。
- ベリーズカフェでの初の長編連載であるこの作品は、私にとっての挑戦でもあります。今までは、小学生、中学生、高校生の読者さんを意識して書いていました。思春期の悩める若者の心に寄り添いたいと思いながら執筆していました。今回は、大人の方向けです。私自身が大人の年齢なので、書きやすい面もありますが、大人はたくさんの経験もしてきて、現実的です。ドキドキキュンキュンした夢物語ではダメなんじゃないかと思ったり。現実的な要素も取り入れつつ、でも、“恋って素敵”と思ってもらえる作品にしたいと思っています。主人公の真智は、どこにでもいる女性です。自分に置き換えて小説の中に入り込んでもらえると嬉しいです。一番見て欲しいのは、心の動き。真智と慶次郎のふたりの微妙な心の動き、そして、大人だからこそ素直になれない不器用さ。そこに着目して欲しいかな。慶次郎は、若い子にはわからない魅力を持った男性にしたいと思って書きました。今までに書いたことのない大人男子。私自身も、慶次郎に恋をしながら書き進めていきたいと思います。
- ——どんな作品を書くときも変わらない思いやこだわりはありますか?
- こだわり。主人公になりきること。一緒に恋をして、悩んで、泣いて、笑って。主人公がドキドキしているときは私もめちゃめちゃドキドキしちゃっています。ただ作品の終わり方には、一番気をつかっています。白いジャージを書いた時、読み終えた後にしばらく何も考えられなくなったという感想をもらいました。そういう終わり方を目指しています。読み終えても、まだその世界が広がっていて、そこには主人公たちが永遠にいる。そういう余韻のある最終章が理想です。
- ——ご自身の胸キュンポイントを教えてください!
- 胸キュンする才能は、私が世界一だと思ってます(笑)胸キュンのない人生は考えられないってくらいキュンキュンしながら生きてきました。好きな人が長袖から半袖になった。それだけで1日ドキドキできる。学生時代は、スポーツをしていて色が黒くてかっこいい人が好きでした。社会人になり、スーツ姿にドキドキするようになりました。そして、今では子供と遊ぶイクメンパパが素敵だなと思います。小説を書くときは、絶対に自分の過去のキュンキュンを思い出します。偶然触れてしまった手の感触とかちゃんと覚えてるんですよね。そういうのを思い出しながら、キュンキュンしながら書くようにしています。
- ——作家活動を始めてうれしかったこと、いちばん印象に残っている思い出は?
- 何といっても、読者さんとの出会いです。そして、作家さんや、出版社の方々との出会い。小説を書いていなかったら出会えなかった人たちとの出会いは宝物です。ファンレターをもらうことも幸せです。自分がファンレターをもらうなんて夢にも思っていなかった。「憧れです」とか「救ってくれました」とか書かれちゃうと、申し訳なく思ってしまったりします。ジャージ姿でポテチ片手に手紙を読んでいる自分が情けなくなります。でも、とても嬉しいです。誰かの人生の良いスパイスになれたのだとしたら、本当に幸せです。これからも、皆様にHAPPYをたくさん届けられるように頑張りたいです。
- ——これから挑戦したいことや体験してみたいことなどはありますか?
- 大人向け作品をたくさん書きたい。結婚して子育てに追われていると感じるんです。「私はもう恋できないんだ」と。同じような想いのママさんに、キュンキュンして欲しいんです。擬似恋愛でドキドキして綺麗になってもらえるような作品を書きたいですね。それと、やはり初心に戻って、悩める少女達に手を差し伸べられるような作品も書きたい。思春期のドロドロした悩みだらけの暗めの小説にも挑戦してみたいです。小説以外では、子育てが少し落ち着いたら、何か新しい趣味を見つけたいなと思っています。
reY
初めまして。reYです。野いちごで活動していたので、ベリーズカフェの読者さんとは初めましてですね。関西在住のケータイ小説を愛する主婦です。今は3歳になる娘を寝かせた後にこっそり執筆するくらいで時間も限られていていますが、これからもずっとケータイ小説と関わっていきたいと思っています。
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- 『もっと見つめて〜麗しの和装カメラマン〜』
- 和服イケメン×崖っぷち美人の恋
- 榎本真智(えのもと まち)は31歳のOL。いつでも結婚できる、と思って生きてきたものの、今現在彼氏なし。仕方なく母親の紹介でお見合いを繰り返すが失敗ばかりだったある日、お見合い写真を撮り直そうと訪れた街の写真館で、グレーの和服に身を包んだイケメンカメラマン・野嶋慶次郎(のじま けいじろう)と出会い…?
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- 『ハニートースト』
- ベリカフェがOPENした時に、ちょっと大人作品を書いてみようと思って書きました。カフェ店員の優海は、常連客である優しいお兄さん的存在の片桐さんに片思い中。妹としか見てくれないもどかしさを抱えるなか、そばで見守ってくれるあきら君との間で女心は揺れてしまい…。
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- 『桃色ドクター』
- 医者と患者のラブストーリー。
ぎっくり腰になった主人公が出会った素敵なドクターとの甘すぎる愛を楽しんでもらえると嬉しいです。白いジャージの新垣先生と、桃色の瀬名先生は、私の中でも特別な男性です。
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- 『窓際のブラウニー』
- 夫婦とはなにか。なんのために一緒にいるのか。そんな重いテーマで書いた作品です。嫁姑問題、セックスレスに悩む主人公が、出会ってしまった男性。恋をしてはいけないのに、ときめいてしまう自分を止められない。この恋が人生を変えてくれる?
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