月刊注目作家 2015年5月 望月沙菜
2015年5月 望月沙菜さん
第1回ベリーズ文庫大賞の新人賞として受賞した望月沙菜さん。『婚恋』の受賞から作品を増やし、投稿すれば常に上位にランクイン!どの作品もドキドキするイベントをうまく盛り込んでいて、ハッピーな気持ちにさせてくれますが、どんな風に書いているのでしょうか?
- ——今更ながら、第1回ベリーズ文庫大賞に参加した理由と、新人賞を受賞したときの感想を教えてください。
- ズバリ!“記念受験”感覚でエントリーをしました。こっそり応募するというよりも、ブログなどで応募することを告知して、「途中で投げ出さない」「必ず期日内に完結ボタンを押す」というのを目標にしていました。それが出来たことに満足して、発表のことは連絡がくるまで忘れていました。すみません!なので、受賞の連絡をいただいた時は本当に信じられませんでした。『婚恋』を書いている時は「文字数」と「締切」と「睡魔」との戦いだったので、読み直す時間もなければ途中で何を書いているのかわからなくなったほどで…。自分の作品に自信が持てず、あとで担当さんに何が良かったのかしつこく聞きましたね(笑)。
- ——『婚恋』が書籍化するまでに編集作業で大変だったことや気づいたこと、発売された時の感想などを教えてください。
- 初めて改稿原稿を見た時は、カラフル(指摘箇所)で仰け反りそうになりました(笑)。ストーリーそのものは変えなかったのですが、陸をヘタレからヘタレじゃない男に書き直すという作業がとても大変で、それをうまくつなぎ合わせるのに時間がかかりました。でも、『婚恋』の書籍化を通じて、たくさんの人の力で本ができているんだと実感し、感謝の気持ちでいっぱいになりました。発売当日は、友人から「書店に行ったら売り切れてたんだけど」という驚きの連絡をもらいました!近くの書店さんではありがたいことに、『婚恋』のタイトルを聞かれたらすぐに予約伝票を出すように対応してくれていたとか!とても嬉しい気持ちでいっぱいでしたが、私は発売直後に見つけられず、実際自分の本を書店でみたのは発売から1週間後でした。
- ——ご自身で作品を書かれる時、どのようにつくられているか教えてください。
- 今まで書いた作品のうち8割は、プロットを作らず思うまま書いています。そのため、「こんな話にしたいなぁ」と思いながら書いていても、途中で大幅なストーリーの変更はよくあったりします。お風呂に入っていると意外とアイデアがポンと浮かんだりするんですよ。だから、インスピレーションを大事にしています!ちなみに『俺だけの家政婦さん』は初めてプロットを作ったんですが、後半からはやっぱり思うままに書きました。
- ——望月さんにとって小説を書くってどんなことですか?
- 趣味を超えた生活の一部になっています!
- ——男女の会話にリアリティがあり魅力的ですが、意識していることはありますか?
- 特に意識はしていませんが、強いて言うなら誰が読んでもわかる言葉や言い回しにするように心がけています。 辞書を引かなきゃわからないような言葉だと伝わりにくいし、自分自身が辞書に載っているような難しい言葉を知らないんですけどね(笑)。友人には、私の作品のセリフは私が本当に言っているみたいだと言われたことがあります。普段私がしゃべっているように書いているんでしょうね…きっと。
- ——いくつかの作品にたびたび登場するバンド「flyby」に思い入れがあるように感じるのですが、誕生秘話を教えてください。
- 「flyby」は想像で作ったバンドですが、私は若い頃にバンドをやっていたので、それが影響していると思います。今の私がステージに立てないかわりに、小説の中で彼らに頑張ってもらっています。なので、いたるところに出張させています。
- ——趣味やハマっているものなどがあれば教えてください。
- 実は…、私自身が今ハマっているものを、作品の主人公の趣味にしているんです。 例えば、『俺だけの家政婦さん』の桃花は海外ドラマにハマっているんですが、それはまさしく私です!自分の趣味を主人公に押しつけているかもしれないですけど(笑)。あとはマンガですね。月刊誌の発売日近くになるとすごくそわそわして発売されると即買いに行き、一気に読みます。マンガを読んだ後だと、なんかパワーもらった気分になり執筆もはかどったりします。
- ——これからどんな風に活動されたいと思っていますか?
- Berry's Cafeメインで恋愛ものを中心に、読み終えた時に「よかった」と満足してくれる。そんな作品が書けたらと思っています。
望月沙菜
はじめまして!望月沙菜と申します。初めてのインタビューは小説を書くよりも大変でしたが、このような機会を与えていただきとても光栄です。私が小説を書くようになって、今月末で満2年になります。書き手としてはまだまだ未熟ですが、たくさんの人にキュンキュンするような恋愛小説をお届けできるよう書き続けたいので、お付き合いいただけると幸いです。
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- 『俺だけの家政婦さん』
- イケメン副社長×元秘書で家政婦の恋愛模様
- 山岡物産の専務秘書をしている小野寺桃花は、同じ課で常務秘書をしている3つ年上のイケメン彼氏がいる。恋に仕事にと充実した日々を過ごしていたはずが、彼が常務の娘と婚約発表!周囲のお祝いムードに耐え切れず、会社をやめた桃花が選んだのは“家政婦”だった。そこで担当するお客さんが、なんと最近まで勤めていた山岡物産の副社長・水沢尊で…!?
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- 『婚恋』
- 27歳の春姫は、男友達の陸から「結婚式で花嫁役をしてほしい」と頼まれた。どうやら式直前に婚約者に振られてしまい、途方に暮れている様子。実は前から陸のことが好きだった春姫は彼を助けるため、期間限定の花嫁役を引き受けることに。『偽の花嫁』という立場に、だんだん切なくなる春姫だけど、陸に強引にデートに連れ出され、おまけになんだか甘〜い雰囲気のキスまでされちゃって…!?
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- 『本気の恋をしようじゃないか』
- 地味な杏奈が初めて本気の恋をしたのは高校2年。相手はクラスの中心的存在だった小牧くん。だけどその恋は黒歴史へと変わり、あれから10年…。相変わらず地味で、恋愛もしていない杏奈。唯一の楽しみは親友と飲みに行くこと。そんな楽しい時間に声をかけてきたのは、黒歴史の原因となった小牧くんだった。絡みあった過去が10年後の再会で明らかになる!
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- 『引き立て役よさようなら』
- 大手家電ショップで働く桐谷優花(25)は、別名“引き立て役の女”と呼ばれ、残念な意味で合コンに引っ張りだこ!本当は嫌だけど、ついつい引き受けて、後悔の連続…。そんなある日、参加した合コンで運命的な出会いをする!「あんたの彼氏になってあげるよ」なんていう彼は、ちょっと有名なバンドのヴォーカルで…!?
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