- 元カレ・航と元親友・結衣の結婚式に呼ばれた千尋。呆然としながらも参列していると、「お前、なんでこんなところにいるんだ」と声をかけられた。その声の主は、航の双子の弟である奏で…。
- 学生時代から長い間、抱えつづけてきた淡い想い、双子がゆえの葛藤…どうしようもないからこそ、ただ受け入れるしかない気持ちがズシッと響いてきます。私だったらどうするだろう?大きな問いをくれるような作品です。
- 少女たちの残酷な運命と、それぞれの手記。
- 『ロンドン バイ ナイト』 潮牡丹/著
- 一八八八年のロンドンを舞台に、とある事件を複数の人物が語りだす。事件の中心にいるのはまだ幼い娼婦たち。それを買うもの、雇うもの、そして友達…。実際の事件をモチーフにしたとされるストーリーから浮かび上がる犯人とは…?
- 性別、年齢、社会的階級も異なる人々の手記を見事に書き分け、臨場感たっぷりに伝えられる当時の様子。一度目は駆け足で。そして二度目はゆっくりと、その手記の隅々に散りばめられたヒントを探りたくなる秀作です!
- 大人の男女が本気で挑む、恋のおいかけっこ!
- 『run and hide』 明紫/著
- 失恋するたびに自分を呼びつけ、愚痴を聞かせる男友達、正輝を好きだった翔子。4年間も振り回された翔子は正輝ときっぱり縁を切って、あきらめることを決意した。電話もメールも着否して逃げる翔子を、必死で追いかける正輝。おいかけっこの末に見えてきたものは…?
- 長年の片思いに決着をつけようとする翔子の気持ちは切ないのですが、大人が本気で逃げ、本気でおいかける様子がコミカルで思わず笑ってしまいます。天然風味な正輝の妙な色気にハマりました。笑って、泣けて、幸せな気分になれる作品です。
- それは神様がくれた「特別休暇」なのだろうか…
- 『パラレルパーソナルワールド』 浅田 黎/著
- 仕事や人間関係に疲れ感じふと「独りになりたい」とつぶやいた28歳の独身OL。彼女が翌朝目覚めると、街にも会社にも人は一人も見当たらなかった。その不思議な世界で過ごすことになった彼女は、とある行動を起こす…
- ふと願ったことが叶ってしまったら?果たしてそのあとに待っているのは何なのか。この主人公のつぶやきに限らず、心の中にある願望がもしそのままになったら、と読み終えてからも想像が膨らみました。
- リストラされて、やっと見つけた就職先は離島の観光案内所。6月の幻想的なある夜、突然海から現れた美男子に、私は「かぐや」という名前をつけた。
- 離島の空気、夜の暗さ、静けさ、静かな波の音、雨の香り…そういったものが五感から感じられ、そこでの不思議な恋の物語に夢中になります。147ページですが、あっという間に読めます!