創世の女神に仕えるシアは、十八の誕生日を迎える度家族に殺され続けてきた。 何度も、何度も。 逃げ出しても無駄――なぜなら、シアは呪われた聖女だから。 だが、十一回目の生が終わろうとしたその日。 今までと違う展開が待っていた。 王太子との婚約を破棄されたシアだったが、隣国へ嫁ぐよう命じられたのである。 隣国の王エヴァンドロは、「呪われた王」と呼ばれていた。 呪われた王に呪われた聖女はお似合いだとゴミでも投げ出すように送り出されたシアではあるが、彼女の胸は期待ではちきれそうだった。 ――けれど。 「俺に妃は必要ない」 「じゃあ、この国に住む許可だけください」 「――は？」 10回理不尽に殺されたから、11回目は好きに生きてもいいよね？ 解放されたシアは、自由に生き始める。 それが、大きな変化を起こすことになるとは気づかないまま。

リョウナ（２９歳OL、ある日突然異世界に） ディール（異世界でリョウナを獣から救った冒険者……じつは） パズ（獣に襲われていた口がきけない幼児……じつは） ３つの月が輝く異世界。 月に橋が架かった時、神獣が現れると言う言い伝えがある。 第２回ベリーズカフェファンタジー小説大賞プロット部門賞をいただいた「ポーション屋を追放されたので、お茶屋をはじめたい。だってそれどう見てもお茶の葉ですよね？」を改題し執筆したものです。第一部完結。

OLだったチセは、猫を庇ってトラックに轢かれてという、 いかにもテンプレな理由で異世界転生を果たす。 動物好きな彼女の望みは『もふもふなスローライフ』ただ一つ。 猫獣人に生まれ変わって森の一軒家に住み、 近くの村に薬を買ってもらうと……。 「君のお薬はどこのものよりもよく効くねえ」 薬師扱いされてしまったり？ 「ゴブリンの大群が！　みんなを助けなきゃ！」 でも、よくよく聞いてみると、好んで強奪しようとしているわけでもないようで？ 精霊呼んでのんびりチートなスローライフしたり、 村を救ったり、 なぜかバトルに巻き込まれたり！？ チセのどうにも想定外なスローライフ（？）が始まるのだった。 スローライフを送りたい優しい少女と、 竜王と人間の聖女とのハーフである王子が出会い、 国を巻き込んで幸せになっていく、優しいお話です。 本作は書籍化予定作品の原著（WEB版）です。 書籍（予定）とは異なります。 書籍版では大幅に改稿、書き増し予定です。 こちらでは、作品の雰囲気に触れて楽しんでいただけましたら幸いです。 また、本作は別サイトで投稿していたものです。 転載にあたってベリーズカフェ様及び出版社様に許可をいただいております。 どうぞよろしくお願いいたします。

宮廷に聖女として務めている伯爵令嬢スピカ。 彼女は圧倒的な治癒魔法の才能で国民たちのために尽力してきた。 その成果を認められて第二王子との婚約も決まっていたが、突然転機が訪れる。 「ポーション技術の発展により聖女の力は不要となった。今すぐに宮廷から出て行け」 治癒効果を持つ魔法薬『ポーション』の普及によって、聖女の治癒魔法は必要がなくなった。 そのため別の人を愛していた婚約者の第二王子から解雇宣告と婚約破棄を受けて、スピカは途方に暮れることになる。 それでもまだ誰かの傷を癒してあげたいと思っていた彼女は、流行りに乗って自分でもポーションを作ってみることにした。 すると…… 「私のポーション、なんかおかしくない？」 聖女の魔力が宿ったポーションは規格外の効力を発揮！　売り出した途端に大反響！　隣国の第一王子がやって来て高待遇で宮廷にご招待！？ やがてスピカの作ったポーションは『聖女の秘薬』と呼ばれて話題になり、その噂は元婚約者の耳にも届くことになって……