病院で出会った君｡ それは､心臓に病気を抱える彼女｡ しっかり者で整った顔立ちから人気者の彼｡ ｢彼女の痛みを分けて欲しい｣ ｢彼に頼ってしまう｣ ｢彼女が見せてくれた笑顔に喜ぶ自分｣ ｢彼の優しさに胸が高鳴る私｣ ｢毎日見舞いに来てる気がする……｣ ｢毎日彼を待ってる気がする……｣ 二人の出会いは､彼女の病気すらも左右する｡ 奇跡を起こす､恋物語｡ ｢……このまま､一緒にいられるだけで幸せだよ……｣ ｢もっと､側で｡近くで､支えたいと思った｣ ｢ほんとに､生きられるのかな……私……｣ ｢俺は､絶対お前から逃げたりしないから!｣ ｢生きたい……そう思わせてくれたのは､榎本くんだよ｣

小さな頃から違和感を抱えながら生きてきた。 どうして、女らしくしないといけないの？ どうして、こんなにもなりたいものになれないのだろう？ 年を重ねるごとに、どこか違うと感じ始める祐子。 自分が自分らしく生きるためには？ でも、それに伴う犠牲も多い。 色んな人を傷つけてまで、生きてもいいの？ その答えを教えてくれたのは、太陽のように穏やかな笑顔を浮かべるあの人でした。