- 七海は20歳の派遣社員。初めてしたSexの気持ちよさが忘れられずに、自分を満たしてくれる男を探している。初めての男は顔と名前しか知らず、どこにいるか分からなかったから。ある日、友人の琴子のおかけでようやく探していた男タカミレイジに出会う。「私とSexして」と誘う七海だが、レイジは愛のないSexはしないと言う…。
- まず、表紙のシンプルな、しかし意味あり気な言葉に惹きつけられます。その本当の意味は物語が進行するにつれ、段々とわかっていきます。本当の気持ちよさとは何なのか、いつの間にか気づかされるでしょう。
- ヒドイ、ヒドイ、ヒドイ…でも、好き
- 『あたしの彼は『ヒドイ男』』 きたみまゆ/著
- えり子が付き合って2年、同棲して1年の彼氏・カズはヒドイ男だ。「スキ」だとか「アイシテル」だとかは決して言わず、ただ強引に抱くだけで愛情表現なんて一切しない。しかも、今日は記念日だというのに、うれしそうに携帯なんて見ちゃって。他の女とのメールを楽しそうに見ているカズを見て頭にきたえり子は、家を飛び出すが…。
- 切ない!それは、えり子がヒドイ男・カズをけなげに思うから、というのと、もうひとつ。いつが最期になるかは誰にもわからないということ。愛情表現の方法は人それぞれ。でも、それが毎回、相手にちゃんと伝わらないと、意味がないのだなぁと思い知らされる作品です。
- 最愛の人を亡くした後…また恋をしてもいいですか?
- 『契約恋愛〜思い出に溺れて〜』 坂野真夢/著
- 夫を亡くした紗彩は一人娘の紗優を働きながら育てるキャリアウーマン。ある日、義理の妹に恋する達雄と出会い、お互い身体だけを慰め合う「契約恋愛」の関係に。だが紗彩は、夫・ユウだけを想う追憶の日々が続く。そんな紗彩の心を次第に溶かしたのは、達雄ではなく、達雄の親友・英治だった…。
- 愛する夫を忘れられない、忘れたくない紗彩。もう二度と会うことのできない相手への想いが究極に切なく、涙が溢れます。身体だけを求めれば、心は彼のモノでいられる。けど、そんな思い出ごと愛してくれる相手が現われたら…?恋だけでなく、夫婦、兄妹、家族、親子、友達というたくさんの愛が丁寧に綴られた、心揺さぶる長編!
- 18歳の大学生、向井元は高校生の頃から女遊びを繰り返しては、女性と愛情のない肉体関係を続けていた。ある日、街中で出会った人妻に目をつけた元は新しい暇つぶしにと彼女に声をかけるが、彼女と会話を重ねるうちに、いつもの遊びなれた男を演じられない自分に気づいてしまい…。
哀しい人生のさなかにある一人の人妻と、彼女との出会いで自分自身と他者への愛情を取り戻していく大学生の苦しいほどに切ない純愛ストーリー。 - 元が心の奥底で狂おしいほどに欲しいていた穏やかで安らぎのある愛情をようやく与えてくれたその彼女は、心に傷を負った人妻。若く、時に相手を傷つけるほどの激しい愛でぶつかる元と、ためらいながらも彼の胸に身を委ねる彼女の心の葛藤は読み手を惹きつける筆致で、思わず涙がこぼれます。